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【楽天】則本、涙の準完全!1安打無四球完封10勝

2014年8月16日6時3分  スポーツ報知
  • お立ち台で感極まって涙を流す則本

 ◆楽天4―0ロッテ(15日・コボスタ宮城)

 目は赤く染まり、声は裏返っていた。大歓声に、則本は込み上げるものを抑えられなかった。「今日みたいなピッチングを毎回できるわけじゃないけど…。9回マウンドで泣きそうだったんですけど、良かったです」。完全試合こそ逃したものの、打者28人1安打9奪三振、無四球完封で10勝目。シーズン6度目の完封は11年の田中に並ぶ球団タイ記録で、新人から2年連続の2ケタ勝利は、球団史上初の快挙となった。

 長いブランクだった。6月29日に9勝目を挙げて以降、5度の先発でいずれも4失点以上。2度の中継ぎ登板を挟んでつかんだ、47日ぶりの白星だった。落とし穴は中5日でフル回転した交流戦。6試合で4完封とセ・リーグ各球団をねじ伏せた。しかし疲れが見え始めた7月、突然勝てなくなった。「体力も技術も、いいときの姿を追い求めすぎた」。最高の感覚を忘れられず、コンディションや試合の状況に応じた投球ができていなかった。「高望みをしない」と誓ったマウンドで、最高の結果がついてきた。

 復活のきっかけは小さなことだった。「投げられない人たちに比べたら、僕の悩みはちっぽけなこと。3、4日前にようやくそう思えるようになって、やっと先が見えてきた」。チームには手術を受けた釜田がいて、海の向こうでは尊敬する田中がリハビリに励んでいる。投げられることが幸せだと気づいた。思い切り腕を振り、ロッテ打線を寄せ付けなかった。

 7回1死まで“完全試合”。加藤に、初球のカーブを右前へ運ばれたが「早く打たれた方が楽になるのに、とも思っていた。納得して投げた1球。そのおかげで完封できたし、今の僕には勝利が一番欲しかったので、良かったです」と笑った。苦しんだ末につかんだ目標の10勝目。大きな壁を乗り越えた右腕は、自らの成長をマウンドで証明していく。(山口 泰史)

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