韓国軍は54年まで「特殊慰安隊」の名目で自ら慰安所を運営した。売春婦は「補給品」と書類上書かれた。ソウル地区では当時、89人の女性がおり1日平均6人の相手をした記録が残る。戦功を上げた兵に報償として優先利用させたという。
70年代には、米軍の取り締まり要請を受け、日本を慰安婦問題で攻撃する朴槿恵(パク・クネ)大統領の父親である、当時の朴正煕(パク・チョンヒ)大統領が自ら指揮して「基地村浄化運動」を行った。売春の存在を大統領が肯定していた。
韓国での軍関係の売春事業は、原則として民間業者が行うが、政府が管理をしてきた。これは日本軍をはじめ第2次世界大戦中に各国の軍が行ったものと形式は同じだ。
そんな歴史的事実があるのに、日本についてだけ「慰安婦=性奴隷」というデマを吹聴する日韓の活動家やメディア、日本を糺弾する韓国政府の行動は、明らかに矛盾している。政治的謀略の匂いすらする。
朝日新聞が慰安婦問題の大誤報を認めるなど、この問題では事実関係を見直す動きがある。日本に対する不当な批判には、今回の連載で明らかにした、韓国をはじめ、各国の軍隊による性犯罪の例を示しながら、反論していくのも対策の1つではないか。(ジャーナリスト・石井孝明) =おわり