台湾:慰安婦問題、支援団体が謝罪求め抗議集会

毎日新聞 2014年08月14日 21時35分(最終更新 08月14日 21時44分)

交流協会台北事務所前で元慰安婦への日本政府の謝罪と賠償を求める支援者たち=台北市内で2014年8月14日、鈴木玲子撮影
交流協会台北事務所前で元慰安婦への日本政府の謝罪と賠償を求める支援者たち=台北市内で2014年8月14日、鈴木玲子撮影

 【台北・鈴木玲子】旧日本軍の従軍慰安婦問題で、台湾の元慰安婦支援団体が14日、台北市にある日本の対台湾窓口機関、交流協会台北事務所前で、日本政府の正式な謝罪や賠償などを求めて抗議集会を行った。

 集会には若い女性を含め約50人が参加した。参加者は「(元慰安婦の)平均年齢は90歳で体も弱り、もう時間がない。日本政府は一刻も早く要求に応えるべきだ」と訴えた。団体はこの他、慰安婦問題を日本の教科書に掲載し「次世代に正しい教育を行うこと」などを求めた。団体は「台湾では(元慰安婦は少なくとも)58人に上るが、生存者はわずか5人」としている。集会には中国で元慰安婦の調査をしている中国人も参加した。

 台湾では馬英九総統の慰安婦問題を巡る発言が強まっている。先月7日、日中戦争の発端となった盧溝橋事件77年の関連イベントで馬総統は、「抗日戦争勝利70周年」となる来年に慰安婦歴史展示館と抗日戦争記念館を開設する考えを表明。また先月3日には外遊の帰路で立ち寄った米国で米下院議員のマイク・ホンダ氏と会談し、この問題での連携を約束。4月には元慰安婦2人を総統府に招いて面会し「(従軍慰安婦は)人権侵害の重大な戦争犯罪だ」と日本を批判した。

 8月14日は韓国人元慰安婦が名乗り出た日。各国の支援団体は「メモリアルデー」としている。

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