＜コメ産地偽装＞三瀧商事元社長ら逮捕　三重県警

(毎日新聞)

　三重県四日市市の米穀販売「三瀧（みたき）商事」が、外国産米を国産米として販売した産地偽装事件で、三重県警は１４日、同社の元社長、服部洋子（７８）＝名古屋市千種区千種２▽元取締役、北村文伸（５６）＝四日市市阿倉川町▽同、北村専之（せんじ）（５８）＝同市あさけが丘１▽関連会社「ジャパンゼネラル」元社長、服部俊昭（４８）＝同県桑名市船馬町＝の４容疑者を不正競争防止法違反＝誤認惹起（じゃっき）＝の疑いで逮捕した。

　容疑は２０１３年４月１〜３０日ごろまでの間、４人で共謀の上、中国産米を混入させた精米約１３７トンを納品書で「国産」と見せかけ、米飯類製造・販売会社２社に納入したとしている。県警によると、同月の取引総量の約４割が中国産で、約６８０万円の不正利益を上げていたとみられる。

　服部洋子容疑者は「私は関係ない」と容疑を否認。北村文伸、北村専之両容疑者は偽装への関与を認めた上で「（服部洋子）社長は知らなかった」などと供述、服部俊昭容疑者は「偽装は知っていたが、販売先などは知らなかった」などと一部否認しているという。

　農林水産省の調べなどで、三瀧商事が関わった偽装米は国内過去最大の約４３８６トンに上るとみられる。偽装米の多くが流通大手イオンの納入業者に販売され、イオン店舗で弁当やおにぎりなどとして東海、関西地方で売られていた。

　県警生活環境課などは偽装が遅くとも０５年から行われていたとみている。今後、詐欺容疑などでの立件を視野に捜査を進める。【永野航太】