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 大阪市のJR京橋駅近くで14日、69年前に起きた空襲の慰霊祭があった。被災者ら約250人が手を合わせ、市立聖賢(せいけん)小学校6年の岸田陽菜さん(12)と平尾彩葉さん(11)が慰霊塔前で「友だちと仲良くして、思いやりの輪を広げれば争いはなくなるはず」と書いた作文を読み上げた。

 終戦前日の1945年8月14日昼、米軍の爆撃機が京橋駅や周辺に爆弾を投下した。駅近くの大阪砲兵工廠(こうしょう)を狙ったとされるが、爆弾は駅のホームに直撃。名前が分かっただけで220人余り、実際には500~600人が亡くなったといわれている。

 宇都宮市の半田江津子さん(72)は初めて参列。砲兵工廠にいた陸軍将校の父(当時30)は動員学徒を防空壕(ごう)へ逃がし、自らは亡くなった。半田さんは「戦争は二度と起きてほしくない」と涙ぐんだ。