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 化学兵器禁止機関(オランダ・ハーグ、OPCW)は13日、内戦中のシリアのアサド政権が保有していたサリンと原料となる化学物質について、洋上廃棄が完了したと発表した。

 ダマスカス近郊では昨年8月、猛毒のサリンを使った攻撃が実施され、1400人以上が死亡。OPCWと国連が合同で、サリンを含むすべての化学兵器と原料物質の国外搬出と廃棄を進めている。

 国外搬出は、内戦の影響で当初計画の2月から大幅に遅れ、6月下旬に完了した。サリンなど特に毒性の高い物質については、先月上旬から、地中海洋上の米国の船舶「ケープ・レイ」で無力化する作業が始まっていた。現在は、マスタードガスと原料物質19・8トンの廃棄作業が進んでいるという。