1月からCSKAモスクワの一員として、プレシーズンの練習に汗を流している本田圭佑(このインタビューは2月10日に行われた)。UEFA.comとのインタビューの後編では、初めて出場するチャンピオンズリーグや将来の夢などについて語ってくれた。
UEFA.com:CSKAモスクワのレオニド・スルツキ監督は、あなたにピッチでどのような役割を期待しているんでしょう。
本田圭佑:監督とはたくさん話している訳ではないんだけど、何度か言われたのは、攻撃的な要素に期待しているってこと。前の方で力を発揮してくれって。
UEFA.com:これまでの親善試合では、すべてトップ下で出場していますが、やはりポジションはこの位置になりそうですか?
本田:そうですね。一応、トップ下として考えてもらっているようですけど、場合によっては右でも左でも、いろいろなポジションをやることになるんじゃないかという気もします。今は(アラン・)ジャゴエフがけがをしているので、彼が戻って来てから、(ミロシュ・)クラシッチとマルク(・ゴンサレス)を含めた本当のレギュラー争いが始まるんじゃないかな。
UEFA.com:すでに親善試合ではゴールやアシストを記録するなど、活躍されています。公式戦でのレギュラー獲りに一歩リードしたといった感覚はありますか。
本田:いえ、全然ですよ。元々、自分はビハインドでスタートしてますからね。この冬に移籍したのは僕だけで、他の選手たちはすでに監督と信頼関係を築き上げてプレーしていますから。やっとリードしたというか、それでもまだビハインドではあるんですが、早く横並びになれるように、懸命にアピールしているところです。
UEFA.com:そうなると今、親善試合で毎試合使ってもらえているのは、有難いことですね。
本田:ええ。でも、それで結果を出せなければ、いつか外されてしまうと思うので、そういう危機感を持ちながら、常にプレーしています。
UEFA.com:CSKAでの今季の目標を聞かせてください。
本田:移籍した時の目標は優勝することで、もちろん個人的な数字といった目標もありますが、まだリーグが始まってないから、感覚的にピンとこなくて。具体的には、開幕してから決めることになると思います。
UEFA.com:UCL決勝トーナメント1回戦で対戦するセビージャFCにはどういう印象を持っていますか?
本田:バルセロナ、レアル・マドリーに次いで、3、4番目に強いチームだと。スペインでは上の2チームが完全にダントツですが、セビージャは下のクラブとは比べ物にならないぐらい強いチームだと、試合を見ていて感じます。スピード、技術、全ての面においてトップレベルにありますね。
UEFA.com:特に記憶に残った選手は?
本田:みんないい選手だという印象はありますが、ブラジル代表のルイス・ファビアーノは試合を決定づける怖いストライカー。僕らも、彼のシュートに気をつけるべきでしょう。
UEFA.com:スペイン・リーガで自分もプレーしてみたいと思いますか?
本田:リーガは自分が小さい頃からの憧れだったので、プレーしてみたい気持ちはありますね。好きなクラブはレアル・マドリー。CSKAの次はリーガのチームへ行ってみたいですね。
UEFA.com:背番号は『7』に決まりました。期待の大きさを感じますか? また、好きな背番号があれば、教えてください。
本田:7番しか空いてないからという感じで、もらった番号なんです。でも、多分チャンピオンズリーグは違うんじゃないかな。特に数字に執着はないです。
UEFA.com:UCLで活躍すれば、夏のW杯に日本代表として出場することにもつながるでしょうか?
本田:代表とクラブは別物ですが、やはり代表として招集されるには、まずクラブで活躍することが必要です。チャンピオンズリーグだけでなく、国内リーグでも頑張れば、その可能性も出てくるでしょうね。
UEFA.com:オランダで過ごした2年間で得たものはなんでしょうか?
本田:たくさんありますよ。技術的なことばかりでなく、何より大きいのは、自分が攻撃的な意識を持てるようなったということでしょうか。逆に日本で学んできたことも役に立っています。語学力なども含めて。
UEFA.com:日本人選手が海外で活躍するには何が必要だと思いますか?
本田:何が必要かは、まだ僕にもよくわからないところです。自分もそれほど成功している訳じゃないし。今も試行錯誤しながら、だんだんボンヤリ見えてきたといった感じで、これから確信を持てる何かを見つけていきたいと思っています。
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