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半年前は涼しすぎたじゃないか!というマインドで夏を乗り切ろうというわけのわからない記事です。
夏は暑い。こんなの死んでしまう、ふざけるな。いいからもう秋になれ、冬よこい。
でもちょっと待て、こんな夏の熱気を切望していた時期がかってなかっただろうか。そうだ、あの時だ。 今から約半年前に我々を襲った記録的な豪雪。被害に合いっぱなしでは割に合わない。納涼のために今こそ、あの時の記憶を使おう。 > 個人サイト バレンチノ・エスノグラフィー 写真見返すとやっぱすごい2014年2月8日、東日本を大雪が襲った。東京都心では実に45年ぶりとなる積雪27cmを記録。
「ソチより雪あるよ!」とか言ってましたね。
未明より降り始めた雪は午後より一層激しく、時おり風に吹き上げられながら際限なく落下し、辺りを埋めつくしていた。
公園の池もこのとおり。
よりにもよってこんな時に家に食料の備蓄が米一粒すらなかった。
このままでは空腹のあまり外に飛び出し降り積もる雪にかぶりつき、「んん、んまい、んまい。まいうー。天空からの落下エネルギーが粉雪に絶妙たるうまみをもたらしておる。見上げればほら、うまみが空を回しながら無限に降臨してくる、おお、体温が下がってきた。進化じゃ、物質との同化じゃ。生きられる、まだ生きられるぞ、うはははは」とか自分を見失ってプラトーンみたいに両手を広げながら絶命してしまう。 嫌だ、そんなの耐えられないと思い、食料を買いに外に出た。 公園では子供達が「速いチャリンコみたいにしようぜー」と嬉々として自転車のスポークに雪を詰め込んでいた。 まざりたい…
臨時休業を集めようアムンゼンのような気持ちで20分程ざっくざっくと雪を踏みしめて歩き商店街へたどりつくと、いくつかの店はこの大雪のために臨時休業しており、閉ざされたシャッターにお知らせが掲示してある。
お茶屋さんだけあってきれいな緑色
この雪では無理もない。ていうかそもそも客足も無いだろうし。
整骨院。こんな日は通うだけで骨格にやばそうだし。
突如襲いかかる大自然の脅威を光子力バリアーのごとくシャッターで食い止める至急の策、臨時休業の貼り紙をしみじみと(こごえながら)見つめていると、ひとつの衝動が沸き上がった。
何十年ぶりといわれているこの大雪。何十年ぶりというからにはこの先こんな大雪に見舞われるのはまた何十年か後ではないか。 目の前の貼り紙が突然プレミアムな輝きを放ちだした。 ぼくらの町のアムンゼンは食料購入そっちのけで、臨時休業を収集するというアタックを開始したのだった。 パン屋さん。営業日のすぐ上に配置。シンプルでユニバーサル性にすぐれた臨時休業。
ブティック。シャッターの模様がかわいい。
花屋さんも臨時休業。枠一杯のダイナミックなタイポが大雪の臨場感を表している(うそ)
花屋ならではの雪だるまが素敵!
やはり服飾、宝石、貴金属や嗜好品関係は早々に臨時休業を決めている店が多い。
宝飾店。整然として誠実なレイアウト。やっぱSECOMのステッカーが目立ちますね。
この勢いでビバークする事なく吉祥寺へ向かう。
ここまですっかすかの吉祥寺はなかなかない。
さすが吉祥寺。臨時休業のデザイン性もあがる。
ものすごくトロピカルな感じのお店もこの豪雪には勝てず。
どんよりくすんだ雪景色の中でひときわビビッドに臨時休業。
あいさつも元気!
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