辺野古ブイ設置:政府「粛々と進める」
毎日新聞 2014年08月14日 11時59分(最終更新 08月14日 13時40分)
政府が14日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設に向けた海底ボーリング調査の準備を本格化させたのは、11月の沖縄県知事選の結果に関わらず移設を進めるとの姿勢を明確にするためだ。
政府関係者は同日、「日米合意に基づき、移設に向けた工事、作業を粛々と進める」と語った。
菅義偉官房長官も調査に向けた協議書を沖縄県に提出した際の記者会見で「一日も早い普天間返還が実現するよう全力で努力し、辺野古への移設を粛々と進めていく」(7月15日)と述べ、決意を示していた。
過去の政権では、沖縄県内の選挙事情を考慮し移設作業のタイミングを探ることもあった。しかし、かえって選挙が辺野古移設の是非を問う色合いを強めてしまう結果を招いた。安倍政権はこうした過去の経緯も踏まえ、移設事業の既成事実化を進める構えだ。
政府は、沖縄の負担軽減のため、各地の自治体に対し、普天間に駐留する垂直離着陸輸送機オスプレイの訓練受け入れなどを提案している。普天間移設とパッケージになっている基地負担軽減策が動き出していることを示し、辺野古移設に向けた環境整備も進めている。【鈴木美穂】