ロンドリーナ=中野寛
2014年8月14日13時49分
夏祭りの季節。地球の反対側のブラジルでは近年、日本の盆踊りから生まれた「祭りダンス」が人気だ。Jポップのリズムに乗せた軽快なステップに、盆踊りの振り付けが交じる。日系人グループが薄れゆく日本文化を残そうと考え、サンバの国に浸透している。
重厚な和太鼓と、少し懐かしい日本のヒット曲に合わせて老若男女が踊る。サッカー・ワールドカップ(W杯)開催中の7月、サンパウロで開かれたイベント「日本祭り」。小学6年のライスラ・エドワルドさん(11)は「W杯より祭りダンスの方が楽しい」と笑顔で汗をぬぐった。
ブラジル南部ロンドリーナ市の日系人でつくる「3世グループ」が考案し、2003年の「日本祭り」で踊ったのが始まりとされる。ブラジル各地の日系社会を回って披露すると好評で、広まった。
ロンドリーナには約2万人の日系人が住むが、当時は盆踊りの参加者が減り、日系社会の絆や日本の習慣が薄まることが心配されていた。そこで考えられたのが祭りダンス。若者にとって「盆踊りはお年寄りのもの」というイメージだったため、Jポップを導入し、軽快な振り付けに変更。盆踊りをもとにした振り付けを1曲に二つは入れた。
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朝日新聞国際報道部
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