「梅雨空に『九条守れ』の女性デモ」――。集団的自衛権の行使容認に反対するデモを詠んだ女性(73)のこの俳句を、さいたま市大宮区の三橋(みはし)公民館が「公民館だより」に掲載しなかった問題。市や市教育委員会が公民館の判断を擁護する一方、市民や識者からは「表現の自由が萎縮する」などと批判を招く。それぞれの立場を代表して、市教委の稲葉康久教育長(60)と、元日本社会教育学会会長の佐藤一子・法政大教授(69)=さいたま市在住=に、それぞれ話を聞いた。

■世論を二分するテーマ避けるべきだ さいたま市教育長・稲葉康久さん(60)

 ――なぜ掲載拒否を支持するのですか。