2014年8月14日12時35分
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画で、防衛省は14日、辺野古沖の埋め立て地域周辺で海底ボーリング調査に向けたブイの設置を始めた。埋め立てに向けた最初の海上作業に、移設反対派の市民団体はカヌーで海上に繰り出し抗議の声を上げるなど現場は騒然とした。
14日午前5時半ごろ、沖縄防衛局の委託を受けた地質調査業者らが約30隻の船で汀間(ていま)港を出港。立ち入り禁止区域を示すためのブイの設置を始めた。海上保安庁の船を作業現場を取り囲むように配置し、反対派メンバーの進入を阻止。反対派はカヌー十数艇で辺野古の浜から海に繰り出し、移設反対や作業の中止を訴えた。
政府が海底ボーリング調査を始めるのは10年ぶり。前回の調査は海上での抗議活動で中止になった。今回は「同じ轍(てつ)は踏まない」(官邸スタッフ)と、立ち入り禁止区域を広げ、反対派を近寄らせないための対策を強化した。区域内に許可なく入れば、刑事特別法での摘発も想定している。
防衛省はブイやフロートなどの浮き具の設置が終わり次第、ボーリング調査を始める。気象にもよるがブイなどの設置は2~3日程度かかる。11月末までに海底の地質を調べて設計に反映させ、年度内にも本格的な埋め立て工事を始めたい考えだ。ボーリング調査は7月にも実施予定だったが、台風などで延期してきた。
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朝日新聞官邸クラブ
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