ロシアのガスプロム、中国への天然ガス供給契約に調印
交渉では、中国がガス代金の一部を前払いし、ロシア側のインフラ費用の調達を支援するかが焦点だったが、ガスプロムのアレクセイ・ミレル最高経営責任者(CEO)によると、この点での合意はまだないという。
ただロシアのノバク・エネルギー相は上海で行った記者会見で、中国が最大250億ドルのガス代を前払いする可能性があることを明らかにした。
プーチン大統領は、今回締結した契約の一環として、中国がロシア側のインフラ開発などを支援するために約200億ドルを支払うことを明らかにした。
同大統領はまた、ロシアは天然ガス探査と中国に続くパイプラインの建設に550億ドルを投資すると表明。中国国内部分のパイプライン建設は、CNPCが請け負う。
業界筋によると、ロシアは中国に対し1000立方メートル当たり約350ドルで天然ガスを供給することで合意したもよう。西欧諸国への供給価格は長期契約の下で350─380ドルとなっている。
交渉に関与した企業の関係者は、ガスプロムは1000立方メートル当たり350ドル以下での供給には反対したとしている。
また関係筋によると、中国はトルクメニスタンからの天然ガス供給に支払っている100万BTU(英国熱量単位)当たり約9ドルより高い価格でロシア産ガスを輸入することを提案。これに対し、ロシア側が提示した最低価格は100万BTU当たり約9.67ドルだったとしている。
アナリストの間では、今回の契約に至る交渉では政治的な要因が作用したとの見方が出ている。 続く...