LINE府議、テリー伊藤氏の「キモい」に激怒!BPOに人権侵害申し立て
大阪維新の会の山本景大阪府議(34)=交野市選出=が無料通信アプリ「LINE(ライン)」を通じて同市の中学生に威圧的なメッセージを送信していた問題で、11日放送のテレビ番組内で、演出家でタレントのテリー伊藤(64)が「キモいもん」などと発言したことについて、山本氏が放送倫理・番組向上機構(BPO)に人権侵害の申し立てを行っていたことが13日、分かった。山本氏はスポーツ報知の取材に「コメンテーターがテレビで何を言ってもいいのか」と怒りをあらわにした。
頭を丸刈りにするなど、その行動に世間の耳目が集まっている“LINE府議”問題が、新たな騒動へと発展した。
山本氏は昨年10月、地元の祭りで女子生徒らに名刺を配布するなどして知り合い、LINEのグループでやり取りするようになった。その後「お茶会」に誘ったが誰も来ず、グループからも外されると「絶対に許さない」「ただでは済まさない」などのメッセージを生徒らに次々と送信していた。
山本氏が12日夜に更新したブログによると、今回の件を報じた日本テレビ「スッキリ!」の11日放送分で、テリーが「こいつキモいもん」「それこそキモいですよね」と発言したことに対して、翌日、日本テレビに抗議。「番組での謝罪が得られないことが分かった」として、BPOに人権侵害を申し立てたと説明した。
取材に応じた山本氏は「コメンテーターがテレビで何を言ってもいいのか」と激怒。LINEの同じグループにいた中学生からも「死ね」「キモイ」「消えろ」などと暴言を浴びせられたというが「中学生がLINEで言うのと、大人が公共の電波で不特定多数に向けて発言するのとは違う」とした。
BPOは「個別の案件についてはお答えできない」としたが、一般的な今後の手続きとしては、申し立て内容が要件を満たしているかを検討し、その後、放送人権委員会で審理されることになる。今回の件に関して、日本テレビ広報は「山本議員のブログの内容は確認しましたが、現時点で当社からコメントすることはありません」と回答した。
一方、山本氏は「誤った情報を報じられて名誉を傷つけられた」として、被疑者不詳のまま、大阪府警に刑事告発の書類を12日に郵送したことを明かした。一部報道で、山本氏は昨年、下校途中の生徒に「おごったろか?」と声をかけ事務所に招き入れたとされているが、本人は否定。「そんなナンパみたいな…。ありえない話です」と反論。ただ、報道機関への情報提供者については「思い当たらない」と話した。
これに対し、大阪維新代表の橋下徹大阪市長(45)は13日、市役所で記者団に「(選挙で選ばれた)僕らの立場でキモいくらい言われるのは当たり前」と述べ、突き放した。山本氏は14日、大阪府庁で記者会見を開く。
◆経過 山本氏は昨年10月、地域の祭りで中学生に名刺を配布。LINEのグループで交流を始めたが、その後、グループから外され「ただでは済まさない」などのメッセージを生徒らに送信。問題発覚後の8日、「大人げない文言を送り、おわびしたい」と謝罪。頭を丸刈りにして反省の意をアピールしたが、大阪維新の府議団は11日の綱紀委員会で除団処分を決定。代表の橋下徹大阪市長は「バランスが悪い」と、慎重な判断が必要との認識を示している。