「日本人は誇り持て」 マハティール・マレーシア元首相、天神で講演 [福岡県]
日本をモデルに経済発展を目指す「ルックイースト(東方)政策」で知られるマレーシアのマハティール元首相が6日、福岡市・天神で講演し「日本は米国に追随しすぎ、かつての輝きを失った。だが、素晴らしい教育レベルや技術、哲学、文化がある。再びナンバーワンになれる可能性はある」と語った。
福岡に基盤を持つ若手経営者や文化人でつくる「博多21の会」(二宮紀朗会長)の30周年記念講演会。マハティール氏は「立ち上がれ日本人~日本に学んだこと~」のテーマで語った。
同氏は戦後日本の経済復興について「規律正しい国民性とともに『日本株式会社』とも呼ばれ、官民の協力した経済振興があった。それをコピーしたことで、マレーシアも世界の中で礎を築けた」と説明。「日本の経済成長を警戒した米国による働き掛けで官民の協力関係は弱くなったが、米国にも同じような官民の協力関係はある」と分析した上で「外国からの助言は、その国の利益を優先したものがある。日本人は誇りを持って、未来へ向けた新たなアプローチをしてほしい」とエールを送った。
=2014/08/07付 西日本新聞朝刊=