スポーツは優しくないし、優しくないから好きだけど

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2010年のワールドカップでの駒野がPKを失敗した時もそうだったんだけど、やっぱり俺こういうニュース苦手だなあ、と思った。ひとつのミスでハイ、ジ・エンド。今まで頑張ってきたり、チームに貢献したのかしらんけど、そんなことは関係無くひとつのボーンヘッドでサヨウナラ。一方が勝ち、一方が負けるスポーツなのでそれも仕方がないことだ、というのは俺も理解しているけれど、こういう終わり方をされてしまうと、もう何と言っていいのかわからなくなってしまう。

これがプロ野球とかJリーグなどのレギュラーシーズンにおける出来事だったらまだ良い。贔屓のチームでこういった出来事が起きたら「テメーなにやってんだ!ファッキンアスホール!」と中指を立てるだろうし、逆に敵のチームだったら後ろ指を指しながら笑いものにすることができるだろう。だけど、高校野球はそうじゃない。次なんてものは存在しない。一度、勝敗を決めるようなミスをしてしまったら、もう取り返すことなんて出来やしない。

気にするな、とか彼を責めることなんてできない、なんて口先だけで言うことは簡単にできる。だけどなあ、という気分。もちろん、一番つらいのはミスを犯してしまった彼自身だろうし、彼のチームメイト、応援し支えてきてくれた人だろう。俺なんて彼のことは知らないし、別に応援しているわけでもないし、和歌山に特に思い入れもない。だけど、見ててキツイものがある。スポーツだから、こういうことは往々にして起きる。だけど、ただの傍観者でしかない俺もつらくなってしまう。

スポーツってやつは残酷だなあ、と今日のこの試合の幕切れを知って俺は思った。だけど、だからこそスポーツってものは面白いんだとは思う。誰にも優しくないからこそ、面白いんだ。だから俺はそういう優しくないスポーツが好きだ。野球もサッカーもバスケも好きだし、それ以外にも大抵のスポーツは好きだ。けど、やっぱりこーいうのは見ててつらいっす。たとえ、応援しているチーム・選手じゃなかったとしても。いや、むしろ応援しているチームでこういうことが起きたほうが、俺はちゃんと受け止めることができるかもしれない。