なぜなに”知的生産” 〜情報カードの種類について〜
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どっか~ん!
なぜなに”知的生産”~!
「お〜いみんな〜、集まれ〜。なぜなに”知的生産”の時間だよ〜!」
というノリで続けようと思いましたが、疲れたので止めます。
前回(約一年前)は情報カードの使い方を紹介しましたが、今回は情報カードの種類について紹介してみます。
えっ? むしろそっちが先だろう? いやいや、そんなことはありません。まず、使い方のイメージを膨らませておいて、そこからツールの紹介に入るというのも、なかなか乙なものですよ。まあ、一年以上過ぎちゃっているので、流れなんてあったもんじゃありませんが……。
とりあえず、気をとりなおして本編にまいりましょう。
まずはメーカー
情報カードの種類、ということを考える場合、まっさきに思い浮かぶのが「メーカー」です。どこの会社が作っているのか、ですね。
Amazonを検索してみるとわかりますが、日本国内で手軽に入手できるのは「コレクト」「ライフ」「コクヨ」といったメーカーのものです。それぞれのメーカーによって紙質など、いろいろな違いがありますので、「う〜ん、なんかこれじゃないんだよな〜」という感覚があるならば、他のメーカーさんのものを触ってみるのもよいでしょう。
ここでは、__戦争が勃発しかねないので__どのメーカーのものが優れているか、みたいな話には言及しません。ちなみに、私はLIFEのものを愛用しています。
上記に挙げたメーカー以外でも、最近では100円均一ショップで情報カードが販売されていることも珍しくありません。それもまた、微妙にスペックが違うので、興味がある方は探索してみるとよいでしょう。
サイズ
日本のノートも多様なサイズ・バリエーションがありますが、情報カードも負けてはいません。
B6、A6、B7、5×3、6×4、名刺サイズ、紙幣サイズ……といろいろあります。
が、よく使われているのは「5×3」・「名刺サイズ」・「B6」といったところでしょうか。これらすべてが「情報カード」ですが、使い勝手はずいぶん違います。
ちなみに、B6サイズは『知的生産の技術』で紹介されているカードサイズ。このサイズだと、カードというよりも、小さめのノートといった方が印象は近いかもしれません。逆に、名刺サイズだといかにもカードという感覚です。5×3はちょうどその中間あたり。
個人的には5×3サイズを愛用しています。このぐらいだと記入スペースが十分に確保でき、かつトランプのようにサクサクシャッフルできちゃいます。扱いやすいサイズ。
用紙スタイル
用紙スタイルに関しては、ノートと似たようなものです。罫線・方眼・無地が基本。またメーカーによっては特殊な用紙スタイルのものも発売されています。
罫線や方眼の間隔・線の色の濃さはメーカーによって違いがありますので、「これが情報カードの基本だ」といったものはありません。なるべくいろいろなものをチェックしてみるのがよいでしょう。
用紙スタイルに関して、どれが一番良いのか、といった議論には足を踏み入れたくありません。用途に合わせて、というのが本当のところです。が、これから使い始める人で、用途がまったく見えていないのなら罫線スタイルをチョイスするのがよいかもしれません。
個人的には、5mm方眼が好きです。
実際例
実際にいくつか見てみましょう。
こちらはLIFEの5×3の罫線。
プロジェクトの概要を書き出すような使い方です。体感としては、この使い方ならB6のサイズが良いかな、という印象。小さなプロジェクトのタスク管理なんかには便利かもしれません。
こちらはダイソーで販売されている情報カード(現時点でも売っているかどうかは不明)。方眼の5×3です。
100枚で100円(税別)というハイ・コスパなんですが、質は悪くありません。若干薄いかな、という印象ぐらいです。ただしカードごとに方眼の位置にずれがあるので、PoICには向かないかもしれません。
アイデアを書き出して、机の上に「積んで」おくような使い方をしています。
でもって、これがLIFEの5×3の無地。
使い勝手は良いのですが、自由にかける分、躊躇みたいなものが発生しやすいかもしれません。
こちらは、名刺サイズの情報カード。とある100円均一ショップで販売されていたカラーカードのバリエーションです。
他にも色があったのですが、付箋っぽいイメージで黄色を買いました。で、使い方も同じように付箋っぽくKJ法というか、こざね法的に使っています。このカードはわりと硬めです。もちろん、サイズ的にワンフレーズを書き付けていくような使い方になります。
今回のトリをつとめるのが、B6サイズ。
ずいぶん大きく、記入欄も十分にありますが、その分持ち運びや保管に関しての課題が出てきます。という懸念から、私はほとんどこのサイズを使ったことがありません。が、最近は「もしかしたら、このサイズもなかなか良いかも」と思い直しています。
ちなみに、上のカードはメーカー品ではなく、『21世紀の知的生産の技術』のシンポジウムでゲットしたものです。ようするに市販されていないもの。というわけで、まったく紹介する意味はありませんね。はい、すいません。自慢したかっただけです。
※ 梅棹忠夫と21世紀の「知的生産の技術」シンポジウムに参加しました
さいごに
情報カードに関しては、他のも関連グッズなどがあるのですが、今回はこれまでとしておきましょう。
もしこうしたものを使うのがまるっきり面倒であれば、それはもうEvernoteを使うのがよろしいかと思います。では、では。
▼こんな一冊も:
知的生産の技術 (岩波新書) |
|
梅棹 忠夫
岩波書店 1969-07-21 |
EVERNOTE「超」知的生産術 |
|
倉下忠憲
シーアンドアール研究所 2011-02-26 |