R・ウィリアムズさん苦しめた「うつ」、無差別につきまとう病

2014年08月13日 15:52 発信地:パリ/フランス

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×映画『ビッグ・ホワイト(The Big White)』のフォトコールに登場したロビン・ウィリアムズ(Robin Williams)さん(2005年11月15日撮影、資料写真)。(c)AFP/TIZIANA FABI

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【8月13日 AFP】名声と富を手に入れた著名アーティストが「うつ病」に苦しむケースをしばしば耳にするが、専門家によると、彼らにそもそもの成功をもたらした「創造的な能力」そのものが、その原因になっている可能性があるという──。

 世界中の人々が、コメディアンのロビン・ウィリアムズ(Robin Williams)さんの死を悲しむ中、かつて最も面白い人と呼ばれたアカデミー賞(Academy awards)受賞者であるウィリアムズさんの精神状態については、多くの疑問が浮上した。

 フランス・パリ(Paris)にあるポール・ブルース病院(Paul Brousse Hospital)精神科のミシェル・レイノー(Michel Reynaud)氏は、AFPの取材で「アーティストの多くは、感受性の強い人、ものの感じ方が強い人だ」としながら、「(この敏感な感性は)偉大な作家や詩人、音楽家が生まれてくる土台になるが、それは同時に不安、憂うつ、苦悩、気分障害につながる可能性もある」と述べた。

 ウィリアムズさんの広報担当によると、ウィリアムズさんはうつ病に苦しんでいたとされる。ジム・キャリー(Jim Carrey)さん、キャサリン・ゼタ・ジョーンズ(Catherine Zeta-Jones)さん、スティーブン・フライ(Stephen Fry)さんなど数多くの有名人も、この病に苦しんだ経験を持っているという。

 世界保健機関(World Health OrganizationWHO)は、世界3億5000万人以上のあらゆる年代の人がうつ病を患っているとしながら、「最悪の場合、自殺にもつながる。毎年100万人が自殺している」と報告書で明らかにしている。

 米ニューヨーク(New York)の脳に関する研究財団「Brain and Behaviour Research Foundation」のジェフリー・ボルンシュタイン(Jeffrey Borenstein)氏は、「うつは、金持ちであろうと貧しかろうと、どの民族でも、どの宗教を信じていてもつきまとう身体的症状だ。人生の困難な状況において起きると考えられがちだが、その多くは明白な理由なしに起きる」と述べた。

 英国の「精神保健グローバルセンター(Centre for Global Mental Health)」のビクラム・パテル(Vikram Patel)氏は、創造的才能と精神衛生上の問題には関連性があるかもしれないとし、「因果経路は両方向に働くようだ。つまり、創造性に関係する脳回路は、精神疾患にも関連しており、創造的であるということは、精神疾患リスクを高める環境にさらされるということだ」と語っている。(c)AFP/Dominique AGEORGES

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