ロックという生き様を体現する男、E.YAZAWA
「E.YAZAWA」のロゴデザインや「永ちゃん」といった愛称で親しまれている日本を代表するロック・スター、矢沢永吉。1972年、伝説のロックバンド「キャロル」のリーダーとしてデビューし、75年のバンド解散後『I LOVE YOU,OK』でソロ・デビュー。タイトル・ナンバーのほか、「キャロル」「恋の列車はリバプール発」といった名曲で一躍No.1
ロック・シンガーとなったのです。77年には日本人ロック・アーティストとして初の武道館公演を果たし、その後も「時間よ止まれ」「止まらないHa〜Ha」といったヒットをコンスタントに飛ばしています。また80年代以降は、日本のロック・スターという地位に安住せず、ドゥービー・ブラザーズのメンバーとのレコーディングやツアーを始めとして積極的に海外のミュージシャンと共演。97年にはロンドンで行なわれた世界イベント“SONGS & VISIONS”にアジア代表として出演、ロッド・スチュワート、
ジョン・ボン・ジョヴィといったスーパー・スター達と共演して話題を呼びました。
くるくると流行のスタイルが変わるロック・シーンで、あくまでも1つのスタイルにこだわり続けるのはそう簡単なことではありません。矢沢が、ロックン・ロールにこだわりながらも常に大スターであり続けられたのは、彼が単に音楽スタイルの表面的な部分だけでなく、ロックン・ローラーとは如何にあるべきかといった生き方の部分までこだわりをもって筋を通して来たからではないでしょうか。90年代に入ってはじめて役者としてテレビ・ドラマに出ることになった時、最後まで矢沢がためらったのは、歌手である自分が主役を演じるのはプロの役者に対して失礼だという理由だったといわれています。この他バックバンドのメンバーを決める時には、自らコンタクトをとる、プロのアレンジャーには頼らず自分でリーダーシップを取ってバンド・アレンジをするなど、“筋を通す男”矢沢のエピソードは数知れません。ベストセラーになった自伝的エッセー『成りあがり』のなかで彼はこう言っています。「オレみたいにやってきて成功した例は、何十万にひとつだろうな…」。
時間よ止まれ 作曲:矢沢永吉
1999 YAMAHA CORPORATION
- ※おんがく日めくりの更新は2002年10月をもって終了しました。
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