【埼玉】<甲子園だより>春日部共栄 初戦へ気合十分
◆開会式リハ準備万端第96回全国高校野球選手権大会(九日開幕)の開会式リハーサルが八日、兵庫県西宮市の甲子園球場であった。九年ぶり5回目出場の春日部共栄ナインは全国49代表のうち38番目に登場し、堂々とした入場行進を披露した。 観客席からナインの行進を見守ったのは、同校で三年生唯一のマネジャー三宅麻未さん(17)。「ずっと憧れの場所だったから、まだ実感がない。見学に来てるみたい」 下級生のマネジャー六人とナインを陰で支える。大変なのは、練習中に食べるおにぎり作り。部員百二十人で、多い時は一日千個。以前はしょうゆを混ぜただけだったが「いつも同じ味だと食が進まない」と塩昆布を入れる細やかな工夫も。 小林慎太郎主将(三年)も「自覚と気遣いがあり、人一倍働いてくれる」と信頼を寄せる。 当初は野球に詳しくなく、入部の理由も「何となく」。だが今は「ヒットを打っても次の選手の力がないと点は入らない。チームワークが高校野球の魅力です」と熱く語る。 埼玉大会に続き、甲子園でもベンチで記録員を務める。「負けた学校の分まで、自分が埼玉のマネジャー代表だと思って戦うつもりです」 (谷岡聖史)
◆開幕試合対戦 かく戦う台風11号の影響も心配される全国高校野球選手権大会。開幕試合で対戦する春日部共栄の本多利治監督と龍谷大平安(京都)の原田英彦監督が8日、強豪対決に向け意気込みを語った。 (谷岡聖史) −相手の印象は。 本多監督 とにかく強い、という印象。高知高校の現役時代にも対戦したが延長十八回サヨナラ負け。その時の平安も強かった。 原田監督 激戦区の埼玉を勝ち抜いたレベルの高いチーム。選手層も非常に厚い。 −警戒する選手は。 本多監督 打線は全員。特に四番の河合泰聖選手。うちの金子大地投手は打たせて取る投手なので慎重に守りたい。 原田監督 金子投手をどう打てるか。打線では守屋元気捕手。乗せてしまうと怖い。 −開幕試合だが。 本多監督 埼玉大会決勝の観客が二万人。選手には「その二・五倍いる。幸せやな」と言っている。 原田監督 これだけはやってみないと。行き当たりばったりをプラスに考えて楽しみたい。 −望む試合展開は。 本多監督 うちは接戦以外に勝ち目なし。3点以内の勝負に持ち込みたい。 原田監督 理想を言えば、先制して中押し、ダメ押しする。4点以上取りたい。 PR情報
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