イラク 首相巡る対立で治安の悪化懸念8月13日 17時55分
イスラム過激派組織との戦闘が続くイラクで、新たに首相候補に指名されたアバディ氏と退陣を拒否するマリキ首相の対立が続くなか、アバディ氏の親族の家の近くで爆弾テロが起きるなど、治安の悪化が懸念されています。
イラクでは過激派組織の台頭を招いたとして退陣を求める声が強まっているマリキ首相に代わり、国民議会の副議長で同じイスラム教シーア派のアバディ氏が新しい首相候補に指名されました。
12日には、スンニ派最大の政党連合が閣僚ポストの配分などアバディ氏への要求項目を検討する協議を始め、組閣に向けた交渉が本格化していますが、現職のマリキ首相は退陣を拒否し、対立が続いています。
こうしたなか、首都バグダッドでは12日、アバディ氏の親族の家の近くで車に仕掛けられた爆弾が爆発するなど、2件の爆弾テロが相次ぎ、3人が死亡しました。
治安当局は、アバディ氏の下で新政権が発足するのを阻もうとする勢力の犯行とみて捜査しており、政治対立が治安の悪化を招く事態が懸念されています。
一方、イラク北部ではアメリカの支援を受けたクルド人部隊と過激派組織との戦闘が続いていて地元メディアは12日、アルビル近郊の村をクルド人部隊が奪還したと伝えています。
しかし、シンジャルの山岳地帯は依然、過激派組織に包囲されている状態で、少数派の宗教の住民2万人以上が水や食料もなく取り残されているとみられ深刻な人道危機が懸念されています。
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