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 佐賀県有田町の名産「有田焼」の名称とロゴが中国で商標登録された。中国国内の個人が登録して使えなくなっていたが、同町が取り消しを申請、昨年10月に認められていた。2016年の有田焼創業400年を前に、関係者は「中国市場開拓にはずみがつく」と期待する。

 有田町の窯元などでつくる県陶磁器工業協同組合(原田元理事長)によると、登録されたのは「有田焼」の一般名称や、昨年亡くなった14代酒井田柿右衛門さんが揮毫(きごう)した「有田焼」のロゴ、有田焼の代わりに使っていた「有田瓷器(じき)」のロゴの計3件。

 今後、産地や材料など組合が定めた基準を満たし、組合の許可を受ければ、中国で「有田焼」として売ることができる。

 10年にあった上海万博の関連イベントで、県が特産品の磁器「有田焼」を宣伝しようとした際、商標登録されていることが判明した。中国では登録商標が3年間使われないと取り消しが認められることから、有田町が12年4月に取り消しを申請、組合が3件の商標登録も同時に申請した。昨年、取り消しが認められ、商標登録は今年3~4月に認められたという。