ロシア軍 択捉・国後で軍事演習8月13日 12時24分
ロシア極東のハバロフスクにあるロシア軍の東部軍管区は、13日、NHKの取材に対して、北方領土の択捉島と国後島で軍事演習を開始したことを明らかにしました。
ロシア国防省は、12日から極東サハリン州のクリル諸島で、兵士ら1000人以上が参加し、5機の攻撃用ヘリコプターやおよそ100台の軍用車両を投入した、ここ数年では最大規模となる軍事演習を開始したと発表しましたが、具体的な場所については、明らかにしていませんでした。
これについて、ロシア極東のハバロフスクにある東部軍管区のプレスセンターは、NHKの取材に対して、この訓練は、北方領土の択捉島と国後島で行われていることを明らかにしました。
また、択捉島の13日の新聞では、軍事演習とみられる写真が掲載されているほか、12日から16日にかけて軍事演習が行われているとして、住民に対して、注意を呼びかけているということです。
日本政府は、今月初めロシア軍がこの地域で軍事演習を行うという報道があった際に、北方領土で軍事演習を行わないようロシア側に申し入れていましたが、今回、ロシア側がこれを無視する形で実施に踏み切ったことで、ウクライナ情勢を巡って冷え込み始めていた日ロ関係への影響も懸念されています。
「受け入れることできない」
安倍総理大臣は山口県下関市で記者団に対し、「北方領土におけるロシア軍の軍事演習は、わが国として、到底、受け入れることはできない。外務省からロシアに対し、厳重に抗議することにしている」と述べました。
「日本の主張の正しさ発信する」
山本沖縄・北方担当大臣はNHKの取材に対し、「北方領土は、国際法的にも、歴史的にも100%日本の領土であり、ロシアの軍事演習が事実だとすれば、日本としては絶対に受け入れられない。これを機に、改めて、日本の主張の正しさを国内外に発信していきたい」と述べました。
外務省が厳重抗議へ
外務省によりますと、ロシアにある日本のユジノサハリンスク総領事館を通じて、「ロシア軍が、北方領土の択捉島と国後島で軍事演習を始めた」という情報が寄せられたということです。
これを受けて、外務省は、「日本固有の領土である北方領土で一方的に軍事演習が行われることは、わが国としては受け入れられない」として、詳しい事実関係の確認を急ぐとともに、今後、外交ルートで厳重に抗議することにしています。
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