松代大本営:隠した「強制的」の説明 長野市が見直しへ
毎日新聞 2014年08月12日 19時44分(最終更新 08月13日 06時23分)
長野市の地下壕(ごう)「松代大本営」の建設に朝鮮人が従事した経緯を記した看板の文言「強制的に」を、市がテープを貼って隠した問題で、市は12日までに、説明文を見直すための新組織を設置する方針を示した。市は市民参加も含め、新組織のあり方を検討する。
市民団体「松代大本営追悼碑を守る会」が11日、市に抗議し復元を要請。樋口博副市長は「配慮を欠いていた」と陳謝し、新組織に言及した。樋口副市長は「市誌には『強制労働』との記述がある」とする一方、「すべての朝鮮人が強制動員されたのではないと聞いており、正確な文章に改めたい」と述べた。当面、テープはそのままにし「説明文は検討中」と書き添えるという。
市は壕を公開した1990年ごろから「強制的に動員された」と看板に記していたが、「強制的ではないのでは」との外部からの指摘を受けて昨年8月、テープで覆った。【稲垣衆史】