[PR]

■ビルマ北部・モガウンの陣地守備 谷川順一さん(98)

 1944(昭和19)年6月9日だったと記憶しています。ビルマ(現ミャンマー)は雨期。その日も雨が降っていました。当時、私は歩兵第128連隊に所属していて、ビルマ北部のモガウンの陣地を守っていました。

 その夜、4歳下の弟収吾が私のところにぱっと現れました。私は一兵卒ですが、弟は陸軍士官学校で教育を受けて128連隊に入隊した少尉でした。その弟が「もうお兄さんとは会えないと思う」と言いに来たんです。