政府は12日、今の政府専用機の後継機に米ボーイングの大型機777―300ER、整備委託先にANAホールディングス(HD、全日本空輸の親会社)を選んだ、と発表した。現行機を担当する日本航空は経営破綻(はたん)を経験。全日空は今年4月、国際線の事業規模で日航を抜き初めて首位に立った。「日本の翼」の交代と合わせるように、政府専用機の整備役も代わる。

 政府専用機は、天皇陛下や首相らの外国訪問に使われる。現在、運用されているのはジャンボ機(ボーイング747―400)2機。1993年の導入以来、機体の整備や手荷物の積み込み、燃料給油などは、一貫して日航が担当してきた。

 しかし、導入から20年以上が過ぎ、日航が自社で保有するジャンボ機を老朽化や燃費の悪さから2011年に退役させたことから、政府は後継機の導入を決定。機種や整備委託先を募集したところ、ANAHDと日航が応募し、両社とも777―300ERを提案した。