ドリームチャット


 

 
《ROOM#1》



『時給5000イェン。リラックスした雰囲気でできる簡単な仕事です』
 簡単な仕事にしては報酬が高すぎる。おいしい話には罠がある。私だってそれくらいは知っていた。
 それでも、私にはお金が必要だった。親の反対を押し切って都会の学校に進学した以上、生活費は自分で稼がなければならない。地元ではここ数年ますます人口も減って、家業のクリーニング屋もいつ潰れるか分からないほど厳しい状態だ。それでも学費を出してくれた両親に報いるためにも、本業の勉学をしっかりやらなければならない。
 だから、時間をかけていいレポートを仕上げるためにも、短時間で高給がもらえる仕事があるのなら話くらいは聞いておきたい。社会勉強や遊び代欲しさにアルバイトをしているクラスメイトたちとは立場が違うのだ。
 隣の建物と猫一匹が通れるくらいしか離れていない雑居ビルの一室で、黒いスーツの男の人が馴れた口調で仕事内容を説明してくれた。
 私に与えられる小さな部屋にはPCとカメラがあり、そこへネットを通してアクセスしてきた会員たちとおしゃべりをする。私の声と姿はグループテレフォンのように全員へ送られるが、お客さんは何十年も前に流行したテキストベースのチャットのように文字だけで会話を行う。アクセス者はプライバシーを気にせず発言できるので、品のない話題が出ることもあるが、エッチな要求に応えるかどうかは自分の意志で決めて良いとのこと。
 頑張ってサービスをすればアクセスしてくれるお客さんの数が増えて私の時給にも反映される。逆に会社側の基準を満たすことができなければ契約は打ち切り。
 最先端のセキュリティ技術で声も画像も保存することはできないから、自分で住所や本名をしゃべらない限り私のプライバシーも守られるそうだ。
「君の容姿なら普通にお話するだけで大丈夫だと思うよ」
 スーツの社員さんのその言葉を信じて、とりあえずやってみることにした。

 親にも学校の知り合いにも言えないアルバイトを始めて2週間が経った。一応のシフトはあるが、休講の時に飛び込みで入ることもできて私には都合が良い仕事だった。
 社員さんの言う通り、何人かの常連さんもできた。時々セクハラっぽいことは言われるけれど、思っていたよりもお客さんは親切で優しかった。コスプレというのか、用意された色々な服に着替えるだけで可愛い可愛いと褒めてくれるのでうれしかった。
 学校では男の子と話すことはほとんどないけど、男の人と話すのも悪くないなと思えるようになった。他の人に見えないプライベートチャットでデートに誘ってくれるお客さんもいたけれど、社員さんからもらったマニュアル通りに断った。
 家のPCから自分のネットネームを検索してみたこともあった。いくつかの匿名BBSがヒットして、すれてないのがいいとか、天然ボケ入ってるのが可愛いとか書かれていた。
 耳が真っ赤になるのが自分でも分かったけど、悪い気分ではなかった。
 今日、学校でよく講義が一緒になる男の子に話しかけられた。最近雰囲気が明るくなったよね、と言われた。自分ではそんなつもりはまったくなかったので、少しキョドってしまって恥ずかしかった。クラスのみんなで一緒に遊びに行こうと誘ってもらったけど、バイトの予定があるので断った。キャンセルしても怒られる仕事ではないから、行けば良かったかな、と少し後悔。
 学校の後、いつも通りのバイトを終えて自分の部屋へ帰ると、母親から電話があった。
 父親が過労で倒れ、入院したそうだ。療養すれば治るので心配はいらないとのことだった。状況を説明した後、少し間を置いてから母は言った。
「それでね、事業所をしばらく休業にしようと思うの。だから、その、来年の学費がね…。もちろんお父さんは絶対出すって言うだろうし、私もそうしたいわ。でも、もうお父さんには無理させたくないから、もしもの時は、その、ごめんね」
 済まなそうに告げた。
「え!? せっかく専門の授業も増えて面白くなってきたのに、そんなのひどいよ」
 私は感情のままに言葉を出した。
「本当にごめんね。分かったわ、そうならないように何とかするから、あなたも勉強頑張ってね」
 母は泣いているのかもしれないのに、酷い娘だと自分が嫌になった。
 何とかする、と言っても、入学費と初年の学費を捻出するためにたくさんの「何とか」をしてもらったことは分かっていた。だからこれ以上、どうにもならないことも。
 お父さんが倒れたのは自分のせいだ…。頭に浮かぶその言葉を否定する理屈を探す自分に気付いて、目蓋に涙が溜まる。
 次の日、講義を休み、バイト先に向かった。扉はもう開いていたが、いつもの社員さんはまだ出社していなかった。ブランドものの黒スーツに赤いネクタイをきめた社員さんが来るなり、私はかいつまんで事情を話した。
「つまり、もっと割のいい仕事が欲しいわけですね。そのためには選り好みはしないと」
 社員さんはいつも通りの快活な口調で言った。私はうなずく。
「そんな美味い話があるわけないじゃないですか…。と言いたいところですが、時給が10倍、さらに効率のインセンティブ報酬がつく業務でしたらありますよ」
 私は男の顔をじっと見た。社員さんは両手を机の上で組みながら苦笑いを浮かべた。
「あなたの予想とはおそらく違います。うちはあくまでもネットを通したサービスを行う会社ですから、直接あなたの身体を顧客に提供することはできないんですよ。21世紀も半ばだと言うのに、前世紀からの既得者利権が強いままでね、そっちの業界は」
 私はよほど心配そうな眼で男を見ていたようで、心を読まれたらしい。
「それなら…」
 私の質問に先回りして、男が舌滑良く説明する。
「仕事内容はほとんど変わりません。場所もここです。ただ、弊社が試験中のシステムを身体に装着してもらいます。今のところ命に関わるような問題は起こってませんが、試験中ですので一切の損害賠償を放棄する契約書にサインをしてもらいます。新薬の臨床実験のようなものだと考えてもらうと分かりやすいかと」
 賠償権を放棄、信じられないほど高額の報酬。明らかに怪しい仕事だった。最初にここに来た時に聞いていたら、絶対に断ったはずだ。しかし、私にはお金が必要だったし、この会社、いやこの人への信用もあった。だからその場でサインした。

 
  ――――――――――――――――――――――――――――――


 不安と自分への苛立ちで、授業がほとんど頭に入らない日々が続いた。実家へお見舞いに行く気にもなれなかった。朝と夜が不規則に過ぎていき、スーツの社員さんから準備ができたという連絡があり事務所へ向かったのは、母から連絡を受けてからちょうど3週間後だった。
 最初にスーツの社員さんが説明してくれた通り、案内されたのは普段私が使っていた小部屋で、新調されたらしいPCも色が変わっただけに見えた。PCの脇に今までなかった小さな正方形のボックスが接続されていて、前面にアンテナのような送受信パネルがついていた。
 言われるままに注射器を手に乗せると、センサーが反応して小さな作動音がした。子供のころから何度もやっている予防接種と同じで、何の痛みもなかった。
「ナノマシンの注入が終わりました。1時間この部屋で待機してもらった後、サービス開始です。身体に痛みとかあったらすぐ呼んでくださいね」
 初めて見る私服の男の人はそう言い残して出ていった。本社から来た技術者らしい。
 学校にアクセスして課題をやっていると、スーツの社員さんから開始の連絡があった。課題を閉じてから指示通りソフトを起動する。
 画面はいつもと同じだった。中央にチャット画面、右上にカメラに映った私、その下にアクセス者の名前と情報。何も変わっていない。
 間もなくアクセスがあり、チャットが開始された。いつもの常連さんとは違う、知らない名前。スーツの社員さんの話では、高額なアクセス料を支払える経済力と、一般人には伝わらない情報に触れられる社会的地位を併せ持つ相当なVIPとのこと。
 だが、いつも通りの挨拶と自己紹介、ありきたりな私への質問と今まで通りの答え。私の中にあった緊張も次第にほぐれ、次第に普段のテンションを取り戻していた。

TOSH「じゃあ、そろそろ提案いってみようかな〜」

 一番最初にアクセスしてきたTOSHだった。いつものチャットでは余白になっている画面左上にカーソルが点滅する。ここに書き込むのには一文字単位で高額の別料金がかかるらしい。

HNA 「お、頼みますよー」
ill 「何じゃ何じゃ」

 他のアクセス者が盛り上がる。軽いノリのHNA、わざとらしい年寄り口調のill。今回私の部屋へアクセスしてくれた愛すべき3人のお客さんたち。

TOSH「あれ〜、緊張してるの? そういえばこっちは初めてなんだよね」

 顔を強張らせていた私に気付いてTOSHが言う。

HNA 「お、それはラッキー」
ill 「見ものですな」

 他の二人が続く。
「はい、そうです。すみません」
 私はせっかくの盛り上がりを汚してしまったことを詫びた。

TOSH「いや〜そんなに固くならなくても平気だよ、とりあえずそこに座っててくれれば大丈夫だから」

 TOSHが心配してくれている。文字だけのコミュニケーションなので分かりづらいが、なかなか優しい人のようだ。
「はい、分かりました。ありがとうございます」
 私はできるだけ顔の筋肉を緩ませる努力をした。

TOSH「では行きますよ〜、まずは」

【脱】
 薄黄色で画面左上の枠内に表示される一文字。

ill 「お、アレいくか?」
HNA 「定番ですね」
TOSH「いっくよ〜」

【衣】

HNA 「来たー!」
ill 「それじゃ」
TOSH「どもども」

 瞬間的にレスが付く。
 提案語の確定後に画面左下に表示される、
【承認】
【反対】
の文字。
 承認の横に次々と○が増え、3つの○が並ぶ。

TOSH「お、全員一致ですか」
ill 「基本じゃな」
HNA 「TOSHさん分かってるなぁ」

 チャットのログが軽快に流れていく。
 スーツの男から聞いた通りではあったが、実際にその場になると背筋に寒気がはしる。
 まず誰かが提案し、次に他のアクセス者の承認。
 全員に承認された後、最後に私が【承認】をクリックすると、PCが語句を解析し私の体内のナノマシンへ命令が伝達される。身体中へ散らばったナノマシンは受け取った命令を適切に実行するとのこと。
 最終決定権は私にあるとは言え、楽しいシステムとは言い難い。私が小学生の時に初めて実用化された人体用ナノマシンは、今では医療やスポーツ、裁判などで広く使用されている。だが、説明されたような用途は聞いたこともなく、本当にそんなことができるのかは怪しい。

TOSH「あれ、ナナさんまだですか?」

 TOSHの書き込み。このシステムについては私より参加者の方が詳しいようだ。
「す、すみません」
 私は済まなそうに声を出した。これから常連になってくれるかも知れない、大事なお客さんだ。内心嫌で嫌でしょうがなかったが、ここでお客に逃げられるわけにはいかない。【承認】にカーソルを合わせてボタンを押した。
 画面上の文字がクリーム色から青に変わり、【脱衣】の2文字が点滅する。

TOSH「やった〜」
ill 「Yahoo!」
HNA 「わくわく」

 喜んでもらえたようで何よりだ。PCから動作音が微かに聞こえる。膨大なデータベースから語句を検索し、具体的な動作命令を生成するらしい。数秒後、PCに接続されているアンテナ部が微かに発光。データが送信されているのだ。
「え?」
 私は短く声を漏らした。右手と左手が意識と無関係に動き、ブラウスのボタンに手をかけていく。ゆっくりと正確に上からボタンが外される。
「いや!? そんなこと?」
 私は手を止めようとするが、ボタンへ向かう手は動き続ける。ボタンを触っている感覚は普通にあるが、動きを制御することができない。普段どうやって手を動かしていたのだろう? 意識したことがなかったせいか分からない。
「止まらない…」
 私の驚きに満ちたつぶやきに、

TOSH「いいぞいいぞ〜」
ill 「初々しい反応じゃ」
HNA 「ほんとに初めてなんだなぁ」

 と盛り上がるギャラリー達。
 最後のボタンを自分の手で外し、右手が袖から引き抜かれる。その右手が左の袖を掴み、左手がブラウスから外される。なめらかに動くロボットを見ているようだった。

TOSH「いいね〜!」
HNA 「いよいよですね」
ill 「お、なんだまだあるのか!」
TOSH「がっくり」

 ブラウスの下に無地のシャツを着ていたのを参加者は予想していなかったらしい。

HNA 「でも、お楽しみが増えて良かったじゃないですか」
ill 「うむ」
TOSH「ポジティブシンキング!」

 え? 何のこと? そう思った私は自分の両手がまだ仕事を終えておらず、シャツの裾をしっかりと握っていることに気付いた。
「やめてっ!!」
 私は叫んだ。

TOSH「本気で嫌がってるね〜」
ill 「顔まっ赤で可愛いのお」
HNA 「演技じゃないですよね、これは」

 アクセス者の感想が並ぶ。私は見世物なんだ。当たり前のことに今さら気付いた。
 家でシャワーを浴びる前のように、両手はシャツのそでを掴んだまま無造作に下から上げられる。
「いやぁ!」
 身体を被うものが次々と外され、下から白いブラが姿をあらわす。

ill 「白か!」
HNA 「ホワイトきたー!」
TOSH「コットンかな。初々しくていいですね」

 私は手の制御権が戻ってきたことに気付き、両手で胸を隠すように被った。

HNA 「うひょー、最高!」
ill 「恥らってるのお」
TOSH「そんなに恥ずかしがらなくても平気だよ〜」
ill 「でもほんとは恥らって欲しいだろ」
TOSH「そりゃそうです」
ill 「わしなら【恥ずかしながら脱衣】って指定するぞ」
TOSH「そんなに文字数いったら料金が大変ですよ〜」
HNA 「いやいや、TOSHさんはいい仕事しましたよ、ほんと」

 勝手に盛り上がっているギャラリー。
 目蓋から涙が滲み、恐怖で歯がガクガクと鳴る。

HNA 「ナナさんしっかりしてよー」
TOSH「そうそう、全部出したわけじゃないじゃん」
HNA 「そういえば【脱衣】だとブラは残るんですね」
TOSH「うん、【脱衣】は上着だけなんですよ。【露出】だと上も下も全部一気にいっちゃうけど」
ill 「さすがTOSH、通だな」
HNA 「TOSHさん万歳!」

 ここは危険だ。私の本能がそう叫んでいる。できることなら今すぐこの場所から逃げたい。しかしそれでは学費が払えない。今の私は、普通に身体を売っても稼げないであろう金額がもらえるこの仕事にしがみつくしかないのだ。

HNA 「ナナさん、元気だそうよ」
TOSH「そうそう、お茶でも飲もう」

 身勝手なことを言う人たち。
「ありがとうございます」
 しかし大事な客なのだ。私は無理やり笑顔を作って、備え付けの冷蔵庫からオレンジジュースを出し、口に流し込んだ。喉を流れる液体の冷たさが意識を落ち着かせてくれる。

HNA 「そうそう、笑顔が一番!」
ill 「ちょっと引きつってるがな」
TOSH「あはは、それは言っちゃダメですよ〜」
 お客様への嫌悪感と恐怖を抑えながら、私は椅子に座りなおして深く息を吸った。

「皆さんはいつもこちらのサービスを利用して頂いてるのですか?」

 少しだけ冷静さを取り戻した私は、精一杯愛想よく質問した。できれば会話でこの時間をやり過ごしたい。

TOSH「そうだよ〜」
HNA 「TOSHさんはほんとに最初からいたんですよね。僕はまだ2回目」
ill 「わしは先月からだが病み付きになりそうだのう」
TOSH「そうですよね〜、これははまりますよ」

 会話を少しでも盛り上がるために、アクセス者の情報を精一杯頭にインプットしていく。

「今後もよろしくお願いしますね、TOSHさん、illさん、HNAさん。
 私は少しだけ首を傾けながら笑顔で挨拶した。以前無意識にやったこの仕草が可愛いと常連さんが褒めてくれたポーズだ。

HNA 「いえいえ、こちらこそよろしくです」
ill 「そうだそうだ、記念すべきデビューに立ち会えたんじゃ」
TOSH「いや〜、ナナちゃん可愛いよ」

 画面に踊る3人からのレス。

「ありがとうございます。まだ慣れてなくて申し訳ありませんが、頑張ってサービスしま
すよ」

 こういうのを営業トークというのだろうか。
 私はいつ客に媚びることを覚えたんだろう。そんな自分に嫌悪感を思える。

TOSH「初々しくて可愛いよ〜、だからそんな風に手で隠さないで、ね?」

 TOSHが言った。
「え、でもあまり大きくないですし、恥ずかしいですから…」
 これは本音だ。

TOSH「そんなことないよ〜、手の上からでも分かるけど、綺麗な形だよ〜」
ill 「そうだそうだ、美乳万歳!」
HNA 「そうそう、白い肌がとっても綺麗ですー」
ill 「両手を交差させてるとおっぱいが寄せられて余計Hだぞ」

 エロオヤジ…そう叫びたい気持ちを必死で抑える私。
「では、恥ずかしいですけど」
 少しずつ手をはずして、じらすようにブラを見せる。

TOSH「お〜!」
ill 「ブラボー!」
HNA 「いやー、純白ですねぇ」
TOSH「ほんとほんと」

 盛り上がってくれるのはいいことなんだ、自分にそう言い聞かせる。

HNA 「上向きでいい形ですねー、Cカップくらいはあるんじゃない?」

 無遠慮な質問。前の常連さんはもっと気を遣ってくれたのに。
「はい、Cカップです」

TOSH「3サイズは?」

「えと、80、59、83です」
 仕方なく答えた。最後に計ったのはかなり前だし適当な数字だけど。

TOSH「おお〜、いいねいいね。均整のとれた綺麗な身体ですよ」
HNA 「そうだね、いそうでいないですよ、普通が一番」
ill 「こんな清純な娘は珍しいのぉ」
TOSH「そうですね〜、ところでさ」

 そこで会話が止まる。
「はい? なんでしょう」
 しかたなく笑顔で返す。

TOSH「ナナちゃんは、処女?」

TOSHからのストレートな質問だ。
「えっと…。いいじゃないですか、そんなことは」
 頬が紅潮する。

HNA 「赤くなった、かわいいなぁ」
ill 「答えてもらっても本当かどうか確かめようがないしな」
TOSH「それもそうですね」

 こちらからは見えないのをいいことに失礼なことを言う。

HNA 「ナナさんは嘘なんてつきませんよ!」
TOSH「う〜ん、じゃあそろそろ行っちゃいますか」
ill 「お、単なる質問でか? 豪気だのお」
HNA 「どうするんですか?」

 会話が止まり、左上の提案枠にカーソルが点滅する。

【処】
【女】

 一つずつ表示されていく文字。

【告】
【白】


 
 


 

 

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