Googleがオープンソースの2D物理エンジンLiquidFun 1.1をリリース
GoogleがLiquidFun 1.1のリリースを発表した。流体シミュレーションを備えた,オープンソースの2D物理エンジンだ。ゲーム開発者とUIデザイナの両方に対して新たな可能性を開くものだ,とGoogleは述べている。またAndroid, Linux, OS Xに加えて,iOSが公式にサポートされている。
LiquidFunは,拘束剛体シミュレーションを実行する物理エンジンのBox2Dをベースとして,それに粒子ベースの流体シミュレーションを加えたものだ。Box2Dの置き換えとして利用することによって,C++やJava,JavaScriptで記述されたプログラムへの統合が容易になる,とGoogleは述べている。ライブラリはプラットフォーム非依存のC++で記述されているため,C++コンパイラがあれば,どのようなプラットフォームでも利用可能だ。GoogleはLiquidFunライブラリの構築方法やサンプルアプリケーションに加えて,Android, Linux, OS X, Wndows用のユニットテストを提供する。
バージョン1.1では特に,次のような機能が追加されている。
- ブラウザ互換性: GoogleはEmscriptenを使用して,LiquidFunをJavaScriptに変換した。
- iOSのサポート。
- パフォーマンスの最適化: 部分的にNEONで記述されたコードの効果によって,ARMプロセッサでのパフォーマンスが向上している。
新リリースにはGoogleの提供によって,C++で記述されたVoltAirと,SWIGバインディングを通じてJavaで書かれたLiquidFunPaintという,2つの物理ベースのオープンソースゲームが含まれている。いずれのプログラムも米国Play Storeで入手可能だ。それぞれのソースコードは,エンジンをアプリに組み込む方法の例として,オープンソースで開発者に提供される。
LiquidFunはゲーム開発者だけでなくUIデザイナにも有用だ,とGoogleは述べている。ゲーム開発者が物理的な計算を利用するのは,新しいゲームメカニックを動作させたり,ゲームに現実性を加えるためだ。一方でデザイナは,重力やバネ,さらには流体シミュレーションなどの動作を加えて,現実感のあるインタラクティブなエクスペリエンスを構築するために,このライブラリを利用できる。
2014年3月の公開以来,LiquidFunはCocos2d-X, Corona Pro, さらにはYoYo GamesのGameMaker: Studioといった,いくつもの既存のゲームエンジンに組み込まれている。
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