先日、「実況パワフルプロ野球2014」の発売が決定しました。シリーズ一作目の「実況パワフルプロ野球94」が発売されてから、20年の時が経過しました。私が初めてパワプロをプレイしたのは「実況パワフルプロ野球97開幕版」なので、パワプロ歴は17年程です。せっかく(暇)なので、私なりにパワプロの歴史を振り返ってみようと思います。
パワプロシリーズは20作以上プレイしていますが、その全てに言及するのは大変なので、中でも特に印象に残っている3つの作品を軸にして、つらつらと書いていこうと思います。時間に余裕のある人は、ゆっくりしていって下さい。
実況パワフルプロ野球97開幕版(1997年発売)
私が初めてプレイしたタイトルです。当時のパワプロ人気がどの程度だったのかはわかりませんが、私の周りでは「パワプロ?なにそれ?」という感じでした(ファミスタ派の勢力が圧倒的でした)。まだミートカーソルが四角い時代でした。将来、ミートカーソルが楕円形になってからパワプロを始めた人達に、「昔、ミートカーソルは四角だったんじゃよ」と語るおじいさんになるのが夢です。
1997年は「FF7の年」でした。当時私は小学生でしたが、男子も女子も、FF7の話がしたくてウズウズしていました。FF7が発売されてすぐにクリアした者達は、未プレイやゆっくりゲームを進める者に向かって、「なぁ知ってるか?エアリスって・・・」という「悪魔のささやき」を行うのが常でした。私も、ささやかれた側です。
あまりにも悪魔のささやきが横行したために、「エアリス問題」がホームルームの議題に上がった程です。ささやきを行っていた者達(全員男子)が黒板の前に立たされ、「なんでそんな事をしたの!」と担任に詰め寄られていました。「だって、エアリスが・・・」と黙り込む者達に向かって、「エアリスは死んでも、私達は生きてるじゃない!」と担任が誇らしげに言い放った姿を、今でもよく覚えています。そして、クラスメートほぼ全員の頭上に「?」が浮かんでいたことも、よく覚えています。
実況パワフルプロ野球99開幕版(1999年発売)
私がパワプロシリーズで一番好きなタイトルです。現在持っているのは、四枚目です(二枚はすり切れて壊れて、一枚は行方不明)。先にFF7について触れましたが、このタイトルはFFシリーズにおけるFF7のような「革新的な存在」です。それまでのシリーズと比べて、ほぼ全ての面でグレードアップしました。中でも、一番やり込んだのは「冥球島編」です。
↓初戦の相手として、大半の人が選ぶであろうチーム「流星高校」
冥球島編は、冥球島で行われる「裏日本選手権大会」を戦うトーナメントです。他のサクセスモードと違い、「チーム全体を育成する」のが最大の特徴です。対戦チームは自分で選んでいくのですが、弱いチームとばかり戦っていると、弱い選手しか仲間にならないので、最終戦で大いに苦労することになります。ちなみに、最終戦の相手は全員絶好調のプロ野球チームです。絶好調の松坂を相手にした時の絶望感たるや。あな、おそろしや。
↓主人公の終生のライバル・猪狩守
冥球編には、イレギュラーな要素も多々含まれており、主人公の親友である矢部君が死んだり生き返ったり、主人公のライバルである猪狩守がアフロになったりします。冥球島編ほどハマったゲームモードは他にありません。今でも、冥球島編はちょくちょくプレイしています。発売当初は、15年間プレイし続けるとは思いもしませんでした。
あと、99開幕版で忘れてはならないのが、「ロード中のミニゲーム」です。ロード画面になると、突如現れたパワプロ君(青)がこちらのパワプロ君(赤)に向かって、ボールを投げてきます。そのボールはタイミングよくボタンを押せば、打ち返すことが出来ます。
しかし、打ち返すことに夢中になっていると、本編で操作ミスをする可能性があるので注意が必要です。ボタンを連打するのに夢中で対戦画面に切り替わり、そのままスローボールを投げてホームランを打たれる、ということを何度繰り返したかわかりません。今となっては、いい思い出です(遠い目)。
実況パワフルプロ野球10(2003年発売)
2003年発売ということで、2002年のペナント終了時のデータが反映されています。私は当時西武ファンだったので、2002年のデータが反映されたパワプロが出るのを心待ちにしていました。決定版は買わない主義なので(例外として99決定版は買いました。99が好き過ぎて)、10を買った次第です。
パワプロ10も、遊び尽くしました。夏休みには、「ドカベン」や「H2」の登場人物を片っ端からサクセスで作って、悦に入っていました。やはり、パワプロと言ったら、サクセスです。そして、サクセスと言ったら、「ダイジョーブ博士」です。
↓自称「スポーツ医学の権威」ダイジョーブ博士
ダイジョーブ博士ほど、「名は体を表していない人物」も珍しいです。ダイジョーブ博士は、その登場時期によって、危険度が大きく変わります。サクセス序盤に登場した場合は、失敗してもすぐにリセットすればいいのですが、サクセス後半に登場した場合は、大いに悩むことになります。作成している選手が優秀であればあるほど、その悩みは深くなります。ダイジョーブ博士は、プレイヤーの度胸を計るための、「格好の試金石」と言えます。すっとぼけた顔しよってからに。
ここまでいろいろ書いてきましたが、「パワプロの現状」は非常に厳しいです。「実況パワフルプロ野球2013」の「課金システム」では、多くのパワプロファンを失望させました。課金システム自体を非難するつもりはありません。しかし、「ユーザーに対する想像力」が不足していたのではないかと思います。ゲームというのは基本的に子供のものです。子供がパワプロをプレイしている最中に、課金システムを目の当たりにして思うことは何でしょうか。
パワプロシリーズが今後どのような方向に舵を取っていくかはわかりません。「パワプロの寿命」も、そう長くはないでしょう。しかし、どのような形になっても、「パワプロの最期」はしっかりと見届けたいと思います。パワプロをプレイすることで、野球ゲームの楽しさ、野球の楽しさを知ったという子供はたくさんいます。私もその中の一人です。最後になりますが、「実況パワフルプロ野球」生誕20周年、本当におめでとうございます。