佐賀の「違法捜査」判決確定へ　県警、上告断念発表

　知人の強盗計画を佐賀県警に知らせ捜査協力したのに逮捕され、共犯者とする報道発表で名誉を傷つけられたとして、佐賀市の中古車販売業原一弘さん（３９）が佐賀県に損害賠償を求めた訴訟で、佐賀県警は９日、３３万円の支払いを命じた３日の福岡高裁判決について、上告を断念すると発表した。原さんは上告しない方針で、高裁判決が確定する見通し。

　高裁判決は、一審の佐賀地裁判決を支持し、県警の捜査や報道発表の違法性を認定。「犯意を失い、県警に犯罪計画を申告した協力者に、警察官が実行させるのは、そそのかして犯罪を作り出すことだ」と指摘した。

　原さんは捜査では不起訴となった。