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トライエースが放つ基本無料の意欲作 PS Vita「JUDAS CODE」

本格ストーリーアクション&最大16人対戦カードバトルの中身を開発者に聞く

8月21日 配信開始

基本プレイ 無料

ビジネスモデル:一部アイテム課金

 8月21日より配信開始となるトライエースの意欲作、PlayStation Vita用ダウンロードタイトル「JUDAS CODE」(ジューダスコード)は、ソフト、プレイ料金ともに基本要素を無料で楽しめるタイトルだ。

 配信に先駆けてプレイさせて頂いたので、気になるプレイ感について紹介していこう。なお、プレイの席にはプロデューサーの澤村栄公氏に同席して頂き、本作についての基礎や特徴を紹介頂いたので、その内容もあわせてお伝えしていこう。

【ストーリー】

20XX年

第3次世界大戦中に宇宙から飛来した謎の柱。
文明を蹂躙し、大地を浸食し続けるそれを
人々は【災禍の樹<ロンギヌス>】と呼んだ。

【ロンギヌス】から分離し、地中から槍のように
突き出る【災禍の枝<ブランチ>】により
破壊され続けた世界は
もはや以前の秩序を取り戻す事はなく−−

新たに再編された3つの勢力、
【ルアージュ共和国】、【GAS】、【バルガ連邦】
そして新人類【リジェネレーター】により、
まったく先の見えない、泥沼の争いを続けていた……

第3次世界大戦の最中に飛来した「災禍の樹」……傭兵となってこの世界を戦い抜く!

 「JUDAS CODE」のポイントはまず、その世界観の独特さにある。第3次世界大戦が勃発し、世界が混乱の最中に、宇宙からロンギヌスと呼ばれる謎の柱が飛来し、世界を破壊し尽くした。そんなモダンミリタリーとファンタジーSFが融合したようなテイストが、独特な魅力を作っている。

 プレーヤーはこの世界の中で、傭兵として活動し、ある事故をきっかけに再生者ギルドに入隊したという人物になる。名前が自分で決められるほか、男女の性別も選択可能だ。

 主人公以外にもたくさんのキャラクターが物語には登場する。メインのキャラクターデザインを手がけるのは凪良氏。また、本作にはカードの要素があるが、そちらのイラストには著名なイラストレーターが多数参加されるということだ。

主人公となる男女。男性のCVは前田弘喜さん、女性のCVは東内マリ子さんが務める。主人公は傭兵隊に所属しているが、ある事故をきっかけに再生者という存在になるという
謎の少女。CVは花澤香菜さん。本作は「再生の少女を巡る戦場の物語」と題されていて、重要な鍵を握る存在のようだ
主人公をナビゲートしてくれる「メイ ヤソシマ(弥曽島)」。CVは堀江由衣さん。主人公の幼なじみであり、再生者になった主人公とともに再生者ギルドに入隊。父が日本人、母がヨーロッパ系のハーフ

「ストーリーモード」――シュータージャンルが苦手な人でも遊びやすいTPSアクション

ミッション中の画面は、主人公を肩越しに正面を見る「TPS」。移動方向が左右のみになっているのが大きな特徴

 プレイモードのひとつ「ストーリーモード」は、ソロプレイで楽しむアクションパートだ。エリアごとにステージ(ミッション)を順にクリアしていく型になっていて、ミッション開始前、終了後には、ストーリーが展開するイベントシーンが挿入されている。

 ミッション中の画面はキャラクターを肩越しに見つつ、敵を狙い撃つTPS形式。ただ、大きな特徴として前後への移動はなく、“左右方向のみ”になっている。移動範囲はステージによって違いがあるが、最大で180度ほど左右に動けるそうだ(扇形に移動しつつ中央の敵と撃ち合うようなイメージになる)。

 左アナログスティックの左右を入れるとタタタッと走っていき、瓦礫の影などに自動で身を隠してくれる。いわゆる“カバーアクション”で。カバーポイントで構えていない時は、常に身を隠している状態になる。そこから、Lボタンを押すと構え、右アナログスティックで照準を操作して、Rボタンで射撃する。基本的な操作は代表的なFPS/TPSタイトルに合わせてある。

 イメージとしては、TPSの画面でありつつも、アーケードタイトル等でお馴染みな銃型コントローラーで撃つガンシューティング的な手軽さがある。□ボタンでのリロード、×ボタンでの手榴弾投げ返しもあり、シンプルながら反応やテクニックも求められるものになっている。

 武器の種類は、基本武器にアサルトライフル系、サブマシンガン系、ハンドガン系、ロケットランチャー系など70種類以上があり、方向キーの上下で切替え可能。方向キーの左右は「スキル」の切替えになっていて、スキルは特殊ウェポンにはグレネードや攻撃迷彩、EMPグレネード、空爆要請など、30種類以上。△ボタンで装備しているスキルを発動する。装備やスキルは、ミッションクリア報酬やガチャなどでもらえるカードで収集や育成が行なえる。

 また、プロデューサーの澤村氏としては将来的に、スナイパーライフルやショットガンなどの追加装備も、それらを活用できるステージの実装(例えばショットガンを使うと倒しやすい空を飛ぶ小さい敵が出るステージなど)とともに導入していきたいということだ。

ワールドマップからミッションへの流れ。世界中が舞台で、それぞれのエリアに複数のステージが用意されている。ミッション選択後は、ストーリーがイベントシーンで展開し、そこから戦闘へと入っていく。基本的に敵を殲滅することが目標だ
照準操作は、右アナログスティックか、タッチ操作でも可能。シュータータイトルが苦手な人でも手軽にプレイできるが、やりこんでいくと恐ろしい難易度にもなっていくとか

 実際にプレイさせて頂いたのだが、まず画面の綺麗さやオブジェクトの量、作り込みに驚かされる。移動範囲を左右のみに絞り、限定的な空間にしているからこそ、その場の密度やクオリティが高められている。

 敵の兵士の動きもよくできていて、こちらがカバーしつつ射撃するのに対して、向こうも同じようにオブジェクトに身をかわしつつ移動しつつ、こちらを攻撃してくる。また、互いのカバーオブジェクトは破壊可能で、同じ場所でただ撃つだけでなく、カバーオブジェクトを破壊されないように動きまわりつつ、立ち回るのがポイントになっていく。

 ミッションの難易度には、「イージー」、「ノーマル」、「ハード」、その上にも、さらなる高難易度が存在するという。プロデューサー澤村氏にプレイして頂き、まだまだ序盤近いというイージー難易度のミッションを見せて頂いたのだが、開幕直後から激しい攻撃に見舞われて30秒ほどでやられてしまうという場面もあった(ただ、澤村氏は画面をこちらに見せるためにPS Vitaを反対側から持って操作していたので致し方ない)。トライエースのタイトルといえば、やりこんだ先にあるプレーヤーの本気を試すような高難易度も印象にあるが、本作も高難易度にすると大変なことになるのだとか。

 やりこみ方面では、高スコアでクリアすると得られる「スコア報酬」はもちろんとして、指定されたやりこみプレイを達成すると解除される、称号獲得チャレンジの「階級ミッション」もある。これで得られる「階級」が、プレーヤーの腕前を示すバロメーターになるというわけだ。

 また、ミッション中には時々、白い服を着た運び屋「ポーター」が横切ることがあり、それを撃つと良いアイテムが出現する。このポーターからのドロップには、コラボレーションキャンペーンも行なわれる駄菓子「うまい棒」も出現するのだとか。「うまい棒」は、キャラクターの強化に使えるそうだ。

 一方、シュータータイトルが苦手という人にも“タッチ操作”でも手軽にプレイできる配慮がされている。敵に向かってポンッとタッチすれば射撃してくれるので、照準操作がグッと楽になる。

マップオブジェクトの綺麗さ、作りこみ、それを活かして動きまわってくる敵AIとその量など、歯ごたえ満点の作り。ミッション中に起きる特殊イベントも「ポーター」をはじめたくさん存在するとのことだ
トライエースのタイトルではお馴染みの、「うまい棒」とのコラボレーションも実施。ゲーム中にもポーターから得られるレアな強化アイテムとして登場する

「多人数カードバトル」――シミュレーション風マップでカードユニットを動かしポイントを競う最大16人対戦!

最大16人対戦が楽しめる「多人数カードバトル」。シミュレーションゲーム風のマップで1日のスコアを競っていく

 もうひとつのゲームモードが、多人数で戦うカードバトルだ。カードバトルは、ワールドマップ中の「バトルライン」というエリアで行なわれるモードで、ひとつの戦場に最大で8人対8人の16人が参加する。

 バトルラインの戦いは、朝方から深夜までの約1日で決着がつくデイリー方式。毎日マップや対戦相手が切り替わり、デイリーランキングやウィークリーランキングで報酬がもらえるというものになる。戦っているのはこの世界で争っている3つの勢力、ヨーロッパ系の「ルアージュ共和国」、アジア系の「GAS」、北米系の「バルガ連邦」。プレーヤーは日々、このいずれかに参加して戦う傭兵というわけだ。

 バトルライン中の画面は、斜め見下ろしでマス目が引かれたシミュレーション風の画面。プレーヤーはストーリーモードのミッション報酬やガチャで獲得したカードでデッキを組んで、それらカードをユニットとして置き、行動ポイントを消費して移動や攻撃をしポイントを稼いでいく。

 大きなポイント稼ぎになるのは、地中から生えている災禍の枝「ブランチ」の破壊。この破壊を巡って対戦相手のプレーヤーも迫ってきて、直接カード対戦が起こっていくというわけだ。参加しているプレーヤー同士でメッセージのやりとりも可能なので、上手く連携してポイントを稼いでいくのがコツになるとのこと。フレンドとチームを組むこともできるとのことなので、フレンドを作ってやりこんでいくのがオススメだ。

 対戦相手に勝つためには、カード同士を合成して強化して強いデッキに育てていくのがポイント。カードバトルだけでなくストーリーのアクションモードでも、武器、スキル、キャラクターレベル等のカード性能が反映されるので、どちらのモードでもカード集めと強化が重要になってくる。

 巨大なボスが出現して、それを倒せれば高いポイントがゲットできる「レイドボス」戦も勃発する。現在、最終調整中とのことだったが、例えば夜のコアタイムに出現したりなど、イベント的に現われるそうだ。

対戦相手のカードを攻撃した時の画面
カード合成の画面。カード合成による強化はストーリー、カードバトルともに重要になる

メインストーリーは毎月追加! 外伝的なストーリーも実装されていく

プレイの実演もしつつ、本作を解説して頂いたプロデューサーの澤村氏。基本無料で、TPSアクションであり、カードバトルもありという、新しいチャレンジへの意気込みを語ってくれた

 最後に、ここまでに紹介できていないゲーム中の作りや、気になる今後の展開についてプロデューサーの澤村氏にお答え頂いた内容を元にお伝えしていこう。

 ここまでに紹介してきたように、「ストーリーモード」と「カードバトルモード」の2つのプレイモードを行き来して楽しんでいく本作。プレイや行動には、時間経過か課金アイテムで回復できる「マテリアルポイント(MP)」という、いわゆるスタミナ的な要素を消費して楽しむことになる。

 気になるのは、MPが満タンの状態から尽きるまで、時間にすると大体どれぐらいプレイできるのかというところだが、それについて伺うと、まだ調整中なところがあるが、序章は一気に遊べるぐらいで、1章以降はミッションが進むに連れてMP消費が大きくなっていくものの、テンポ良く遊べるぐらいにしていきたいということだ。

 カードを獲得できるガチャについては、まず「無料ガチャ」、「課金ガチャ」、「イベントガチャ」が存在。カードには「キャラクター&武器」、「スキル」の種類があり、レアリティに「ノーマル」、「レア」、「スーパーレア」、「ウルトラレア」がある。これで、武器なら70種類以上、スキルなら30種類以上が登場するというわけだ。合成強化や、強化限界を広げる限界突破などの要素がある。この他、課金要素にはミッション失敗時の即時コンティニューがあるそうだ。

 気になるストーリーについては、トライエースならではの本格RPGの魅力を、モダンミリタリーを下地にファンタジーSFの要素をミックスさせて展開していくとのこと。

 ストーリーは、配信時点のバージョンでは序章と1章が準備されており、その後は9月、10月と、約1カ月ごとにアップデートで2章以降が実装されていく予定だ。

 ネタバレになるのであまり詳しくは書けないが、バックグラウンドの設定もがっちり作り込まれており、先行して一部がスペシャルサイト(http://special.judas-code.jp/)で公開されている。ストーリーの先にはとんでもない展開にもなっていくのだとか。

 この他、毎月のアップデートでは、新カード、キャンペーンの実施、期間限定イベントクエストなども追加される。期間限定のイベントクエストは、ストーリーモードでプレイできるものがメインで、各キャラクターにフォーカスを当てたストーリーの外伝的なものを想定しているという。

 本作について、澤村氏は、「トライエースとしては新しい挑戦で、基本無料のタイトルというと、ゲームとしては浅いものを想像される方もいると思うのですが、そこはトライエースということで。たっぷりやりこめるものに仕上がっています」と意気込みを語ってくれた。

 8月21日よりPlayStation Storeにて配信が開始される「JUDAS CODE」。基本無料なので、PS Vitaユーザーの方はチェックを忘れずに。この夏から、がっつりやりこんでもらいたい次第だ。

(山村智美)