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 STAP細胞論文の主要著者の一人で、5日に自殺した理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(CDB)の笹井芳樹副センター長の遺族が12日、代理人の弁護士を通じて、「深い悲しみとショックで押しつぶされそうです。今は絶望しか見えません」とのコメントを発表した。

 コメントでは、理研の研究者や職員に対して「皆様の動揺を思うと胸がつぶれるほどつらいです。今は一日も早く研究・業務に専念できる環境が戻ることを切に願うばかりです」と心情がつづられていた。

 会見した中村和洋弁護士によると、妻と兄宛ての遺書2通が自宅にあり、「今までありがとう」「先立つことについて申し訳ない」などと、感謝と謝罪の言葉が書かれてあった。ほかにも「マスコミなどからの不当なバッシング、理研やラボへの責任から疲れ切ってしまった」などと記載されていたという。

 また、笹井氏は今年6月、理研の改革委員会がCDBの解体を提言したことに大きなショックを受けていた様子だったという。