米 イラク新首相候補支持の姿勢強調8月12日 10時55分
緊迫した情勢が続くイラクで、マリキ首相は新しい首相候補が指名されたことについて強く反発していますが、アメリカ政府は支持する姿勢を強調し、イスラム過激派組織に対抗するため、挙国一致の政権づくりを急ぐよう求めていく方針です。
イスラム教スンニ派の過激派組織と政府軍との戦闘が続くイラクでは、マリキ首相によるシーア派の優遇策に対するスンニ派の不満が過激派の勢力拡大を招いたとして退陣を求める声が強まっています。
こうしたなか、マスーム大統領は11日、新しい首相候補にハイダル・アバディ氏を指名しましたが、マリキ首相は憲法違反だとして退陣を拒否しました。
これに対しアメリカのオバマ大統領は、声明を発表し「アバディ氏の指名は憲法に基づくもので、イラクの異なる宗派や民族を結束させる新たな政権づくりに向けた重要な一歩だ」と述べ、支持する姿勢を強調しました。
一方、アメリカ国防総省は、過激派組織に対し4日連続で空爆を行った結果、過激派組織の勢いは一時的に抑えられたものの、全体的な戦闘能力をそぐには至っていないという認識を示しました。
アメリカ政府としては、空爆を続ける構えを示していますが、過激派組織に対抗するためには「すべての勢力を代表する政権をつくることが唯一の解決策だ」として、イラクに対し挙国一致の政権づくりを急ぐよう求めていく方針です。
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