0話 「我、起床を拒否す」
特別ヲ級が好きなわけでもないのに何故かヲ級を主人公にした小説を書いてましたww御指摘等あったら遠慮なくしてください。
真っ暗い部屋で意識がゆっくりと覚醒していく。
半分寝ぼけた頭を起こして、布団から這い出ようとした。
布団から出ると、部屋の空気はキンキンに冷えていてまるで極寒地獄。今は冬真っ盛りで、尚且つ陽も昇ってないような時間帯だった。
「う〜ん。後2時間だけ〜。」と、寝ボケたようにそう呟くとまたモゾモゾと寝についた。
「・・・さい。しんい・・・の?」(誰かの声が聴こえる。この声は聞き覚えがあるな〜)とそんな呑気なことを考えていると
耳をつんざく様な大声が耳元で炸裂した。
「バカ新一〜!!いつまで寝てんのよ!さっさと起きなさい。」
幼馴染の怒声に怯む事なくまだ布団に潜っている。
「後3時間〜。それまで寝てる。」
「なにが3時間よ!1時間増えてんじゃないの。散歩の時間よ。さあ起きた起きた。」
彼女は言うなり掛け布団を強引に剥ぎ取った。布団の上には寒さで縮こまっている、憐れな新一が居た。
「芽依、布団、返して。」
ガチガチと歯を震わせながら手を伸ばす。
「あんたねえ〜。こーんなに可愛い幼馴染が起こしに来てくれているのだから、有り難く思いなさいよ?」
「安眠妨害の間違いじゃないの?」
「うっさい!いいからとっとと着替えなさい!レディの前でいつまでパジャマ姿で居るつもりよ。」
俺は内心、不平不満を言いながら渋々支度に取り掛かった。
芽依に強引に散歩に連れ出された俺は不機嫌だった。
と言っても別に散歩が嫌いなわけではない。
寧ろゆっくりできて、いい気分転換になると、普段からそこここを歩いているくらいだ。
「もう。拗ねてないで一緒に歩いてよー。」と芽依は俺の肘を引っ張りながら言う。俺は溜め息を一つこぼして言った。
「大体なあ、お前はいつも来るのが早いんだよ。今日何時に来たよ?」
「え?5時だよ?」
頭が痛くなってきた。
「普通の人は5時には寝てるの!散歩ならもっと遅い時間にしてくれよ。冬の朝はしゃれにならないくらい寒いんだよ。」
俺はコートの前をかき集めながら言った。
彼女はきょとんとして、それから納得したように手を打った。
「つまり布団の中で出来る暖かいことならいいの?」
その言葉に俺は胸が高鳴った。
芽依は布団の中でなにをする気なのだろうか。
「あの〜。例えばどんなことを?」
そう言われた芽依は少し悩む素振りを見せ、にっこりと微笑んだ。
「それはねぇ。あーんなこととか〜、こーんなことかな?」
ちくせう!もっと詳しく聞きたいぜ!
そんなことを思っていると芽依のアラームが鳴った。
「あ、もう時間か。じゃあ今日もお仕事頑張ってきます!終わったら連絡入れるからね〜。」
芽依はあっという間に鎮守府に向かって走って行ってしまった。
一人ポツンと残された俺は呆然と立ち尽くしていた。
「海、行ってくるかな。」
俺は1人散歩を再開した。
他作者様の4コマと交互に挙げているので投稿間隔はあいてしまうので気長にお待ちいただけると幸いです。
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