さらに名簿業者2社に売却か=元SE供述、情報14社に―ベネッセ漏えい・警視庁
2014.08.06 18:55 記者 : 時事通信社 カテゴリー : 政治・経済・社会 タグ : 時事通信社
通信教育大手ベネッセコーポレーションの顧客情報流出事件で、不正競争防止法違反(営業秘密の複製)容疑で逮捕された元システムエンジニア(SE)松崎正臣容疑者(39)が、東京都千代田区の名簿業者とは別の名簿業者2社にも情報を売却したことをほのめかす供述を始めたことが6日、捜査関係者への取材で分かった。東京地検立川支部は勾留期限を迎える7日、同罪で松崎容疑者を起訴する見通し。
捜査関係者によると、松崎容疑者は調べに対し、千代田区の名簿業者とは別の名簿業者に顧客情報を「何回か売ったような気がする」と供述。また、昨年8月ごろに、さらに別の名簿業者にも1回だけ売却したとほのめかしているという。名簿業者はいずれも都内の会社。
松崎容疑者が複数回の売却をほのめかした名簿業者からは、都内や千葉県、大阪市などの複数の名簿業者を通じ、ソフトウエア会社「ジャストシステム」(徳島市)や英会話学校大手「ECC」(大阪市)、呉服店(東京)などに顧客情報が流れていたとみられる。
警視庁はこれまで、松崎容疑者が直接売却した名簿業者を含め情報が流れた計14社の名簿業者から任意で事情を聴取。いずれも、「ベネッセの情報とは知らなかった」などと話している。
警視庁は今後、松崎容疑者が直接売却したとみられる3社の名簿業者について、不正入手された営業秘密だと知っていたか認識の有無を調べる。同容疑者は7月17日、顧客情報約1019万件を自分のスマートフォンに不正に複製したとして逮捕された。
[時事通信社]