今週のお題「自由研究」
簿記の独学って案外難しいよ、本当の話
最近では、簿記業界のエライ先生が書かれた、7日間で日商簿記3級に合格!みたいな本が出てるくらいで、世間的には日商簿記3級は簡単な試験だと思われている風潮がありますよね。
でも、簿記って試験本番で電卓をたたきながら計算しなければいけない変わった試験で、初めて受験するときは間違いなく戸惑います。おそらく、普通の受験生だと緊張してまともに電卓を叩けないかもしれません。ただ、ちゃんと勉強していれば、本番で電卓が正確に叩けなくても余裕で合格できるようになってますので、電卓が苦手でも安心してください。
確かに、3級は基本的な出題なので簡単と言えばそうです。もし商学部の学生が履歴書に「日商3級合格!」って書いて面接に行った日には、「君、商学部なのに3級しか持ってないの?」と突っ込まれること間違いないので気を付けましょう。
ただ、日商3級がいくら簡単といっても合格率は大体30%~40%くらいなので、実は不合格者の方が多いのです。
受験者の70%~60%は不合格になる
この事実を見ても日商3級が簡単だと言えますか?
そうです。
日商簿記3級は比較的合格しやすい試験だが、何も勉強しないで受かるほど甘くない
ということを覚えておいてください。
日商簿記3級に独学で合格する方法
以前のエントリーで、簿記を独学で勉強するのは大変だよ(簿記の勉強方法~独学の場合 - 日商簿記検定に合格する勉強法)というようなことを書いておきながら、独学の方法を書くのは矛盾しているように思われるかもしれません。
ただ、可能であれば通学や通信で講師の授業を聞いて勉強した方がいいに決まっていますが、日商3級なら独学で合格を目指すことも十分可能だとは思っています。(簿記の勉強方法~一番おすすめは通学 - 日商簿記検定に合格する勉強法)
というわけで、その勉強方法について考えてみたいと思います。
1.10日間で受かろうと思ったら、1日8時間くらい=80時間の学習時間
短期間合格を目指すわけなので、けっこうハードです。
1日8時間くらい時間を取って、10日間(80時間)あれば十分合格を目指せるとおもいます。
2.おすすめの教材・電卓
- すいすい簿記 マンガみてGO!日商3級
- 簿記教科書 パブロフ流でみんな合格 日商簿記3級
やはり、時間が限られているので、マンガや図表がたくさん使われていてイメージしやすい教材を使うのが一番早く理解できると思います。
この2つのどちらか、しっくりくる方を使うといいでしょう。
ちなみに、3級では簿記一巡の手続きという簿記の基本的な処理の仕方の流れが理解できれば終わったも同然です。ただ、これはなかなか一回では理解が難しい内容で、日商2級や1級の受験生ですらきちんと理解してない場合が多いので、最初はわからなくてもあまり気にしないようにしましょう。
このブログでも、
"簿記一巡の手続き" - 記事一覧 - 日商簿記検定に合格する勉強法
から簿記の手続きの流れを理解できますので、読んでいただけるとうれしいです。
簿記は内容を理解しただけでは足りません。
本当に合格したいなら実際に問題を解いてみることが必要です。
- 合格するための過去問題集
こちらの書籍などを使って実際に本試験で出題された問題をやってみることがとにかく大切です。
合格するための過去問題集 日商簿記3級 '14年11月検定対策 (よくわかる簿記シリーズ)
- 作者: TAC簿記検定講座
- 出版社/メーカー: TAC出版
- 発売日: 2014/07/14
- メディア: 大型本
- この商品を含むブログを見る
- 出題パターンと解き方
日商簿記3級過去問題集 出題パターンと解き方 2014年11月対策 (日商簿記パタ解きシリーズ)
- 作者: 桑原知之,ネットスクール出版,平松尚樹
- 出版社/メーカー: ネットスクール
- 発売日: 2014/07/01
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る
- 電卓
12桁の電卓を用意しましょう。
- Canon 電卓 HS-1220 TUG SOB
Canon 電卓 HS-1220TUG SOB 12桁 グリーン購入法適合 千万単位表示 時間計算付 税計算可 卓上タイプ
- 出版社/メーカー: キヤノン
- 発売日: 2011/11/24
- メディア: オフィス用品
- 購入: 6人 クリック: 7回
- この商品を含むブログを見る
少し値が張りますが、2級や1級も考えているようなら、このタイプもおすすめ
- カシオ実務電卓 JS-20WK
カシオ計算機 実務電卓 12桁 ジャストタイプ 検算機能付き ブ JS-20WK
- 出版社/メーカー: カシオ計算機
- 発売日: 2004/12/10
- メディア: オフィス用品
- 購入: 3人 クリック: 35回
- この商品を含むブログ (2件) を見る
3.勉強の仕方
10日間の勉強スケジュールの例を作ってみました。
- 1日目
テキスト(マンガ)を読んで内容を理解する
簿記の流れのことを簿記一巡の手続きといいます。
その中でも、特に
が重要なので、これをチラシの裏などに書き込みながら勉強する。
- 2、3日目
過去問題集の仕訳問題(第1問対策)を解いてみる。
必ず紙に書きながら勉強し、わからない問題があったらすぐに解答を見て写す。
わからない問題に出会ったときに、ウンウン考え込んでしまうのは時間のムダなので、すぐに答えを見てしまい、書き写すことで覚えます。
- 4、5、6日目
過去問題集の試算表(第3問)を解いてみる。
試算表の問題は、解くのに時間がかかります。全部をやろうとするのではなく、合計試算表の問題、残高試算表の問題、合計残高試算表の問題をそれぞれ1問ずつ選んで、繰り返し解いてみるといいでしょう。
- 7、8、9日目
過去問題集の精算表(第5問)を解いてみる。
1日1問、3日で3問、解いてみてください。
わからないところは解説を見ながら、必ず手を動かして何回か繰り返し解いてパターンを覚えましょう。
- 10日目(最終日)
これまで解いてきた問題の中で、気になるものを復習します。(再度解いてみます。)
こんな感じで10日間勉強してみると、たった10日間ではありますが、簿記3級なら十分合格レベルに到達できるはず!
4.得点計画
ちなみに、日商簿記3級の配点は大体次のようになっています。
- 第1問 20点
- 第2問 10点
- 第3問 30点
- 第4問 10点
- 第5問 30点
合計で70点以上取れれば合格です。
そこで配点の大きい、第1問、第3問、第5問を重点的に勉強するといいことがわかります。
まとめ
いかがでしょうか?
独学で合格できそうな気がしてきましたね。
ひとつ勉強していく中で疑問が出てきたらどうしようという問題がありますが、10日間でやろうという場合、疑問点をいちいち調べていたら勉強が進みません。
気になる気持ちを抑え疑問は放っておいて、とりあえずなりふり構わず問題の解き方を覚えましょう。もし時間がとれるなら、試験のあとに疑問を解消すればいいのです。
簿記の独学用サイトを順次更新中です。
姉妹サイトもよろしく!
↓