東京レター
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【政治】土屋氏ブログ 長崎市長を批判 首長経験者「言語道断」集団的自衛権の行使容認への懸念に言及した長崎市の田上富久(たうえとみひさ)市長に対し、自民党の土屋正忠(つちやまさただ)衆院議員=東京18区、二期=は自身のブログで「(懸念に言及したいならば)市長を辞職して国政に出ることだ」と批判した。だが、首長経験もある識者は「首長が国政について意思表明するのは自由だ」と指摘する。 土屋氏はブログで、集団的自衛権の行使容認について「現実政治の選択肢の一つ」と強調。その上で「平和を維持する政治的選択について語りたいなら市長を辞職して国政に出ることだ」と田上氏を批判した。 しかし、行使を容認する憲法解釈の変更には、他の首長からも「戦争に直結すると捉えられかねない」(三重県鈴鹿市の末松則子市長)、「国民の信を問うべきだ」(静岡県の川勝平太知事)といった批判や異論がある。三重県松阪市の山中光茂市長を中心に閣議決定に対し、違憲訴訟を起こす動きもある。田上氏の発言は、他の首長と比べて突出しているわけではない。 鳥取県知事や総務相も経験した慶応大法学部の片山善博教授は、土屋氏の批判について「言語道断で理解できない。首長は国の政策決定に参画できないが、住民の安全を守るために意思表明するのは、表現の自由だ」と話す。その上で「被爆地の長崎市長の発言は影響力が大きい。だから、いまいましいと思っているのかもしれない」と分析した。 土屋氏は東京都武蔵野市長を六期務めた後、二〇〇五年に初当選。総務政務官などを歴任している。 PR情報
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