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コラム
元ジャーナリストの上杉隆氏が自身の公式ウェブサイトで過去の発言を訂正する文面を発表。その内容と方法がネット上で話題となっている。
訂正のお知らせは10月15日、『上杉隆-公式ウェブサイト』内の「上杉隆よりお知らせ」というエントリーで発表された。その内容は、昨年の東日本大震災後に発生した東京電力福島第一原発事故の発生以降に上杉氏が使ってきた
「大手メディアは●●については報じていない」
「●●について、記者クラブはほとんど報じていない」
「●●についてマスコミは、まったくと言っていいほど報じていなかった」
といった表現をすべて、
「●●について、一部は報じてはいたものの、読者・視聴者に伝わるほどそれは十分なものではなかった」(いずれも一部抜粋)
という表現に訂正して統一するというもの。理由については、「自己検証、並びに過去一年間の大手メディアの検証の結果、訂正させていただく」と説明している。
上杉氏は震災後、原発問題についてとりわけ活発に発言を続け、大手メディアの取り上げ方に対しても数多く記事を発表してきた。先月以降だけでも、「除染のウソ 現代日本社会の犯罪」「放射能事故の実態をめぐる報道でようやく変わり始めた日本の空気感」「放射能と鮎 福島の安全専門家たち」といった記事を、主にメールマガジンを通して発信。昨年7月には烏賀陽弘道氏との共著で『報道災害【原発編】事実を伝えないメディアの大罪』という本も発表している。
それゆえ、これまでの全表現を訂正するというあまり前例のない行為は物議を醸し、10月15日に『Togetter』で上杉隆事務所からのお知らせのツイートとそれに対する反応をまとめた「【上杉隆事務所より重要なおしらせ】」というページがアップされると、16万view以上(18日現在)、2ちゃんねる「ニュース速報+」板に立てられた「【マスコミ】上杉隆事務所よりおしらせ」というスレッドも半日ほどで1スレッドを消費(=書き込み数1000件、18日現在)するほどの話題に。ツイッターの反応を見ると、
「こういう姿勢が信頼を築く」
「あえて文言訂正する程の事かな」
と、今回の行動を評価する声も上がっているものの、
「大いにメディアを叩いておきながら、自らの事実誤認に対してはこれで終わりか」
「これは表現の問題じゃないぞ。矮小化はいけない」
「ナニそれ?(呆)」
と、厳しい意見が数多く登場している。
そんな上杉氏だが、上記の訂正記事発表後、ツイッターで「只今炎上中につき、HPのアクセスが大変難しくなっております。しばらく経ってからご訪問ください。ピンポンパンポ~ン♪」と投稿するなど、批判的な声はスルーする姿勢を貫いている。氏は今年4月1日にジャーナリスト活動無期限休止宣言を発表して、現在は「元ジャーナリスト」の肩書きで活動をしているが、今回の行動について、「健全な言論空間の構築のため、今後もこうした検証作業を不断に続けていく」と述べている。
(R25編集部)
※コラムの内容は、フリーマガジンR25およびweb R25から一部抜粋したものです
※一部のコラムを除き、web R25では図・表・写真付きのコラムを掲載しております
上杉隆が過去の発言一括訂正し賛否
2012.10.20 11:00