■人と人つなぐ
モンハンの勢いはゲームの世界にとどまらず、さまざまなアミューズメントに広がる。大阪市のテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」(USJ)では今年2~5月、全長21メートルの等身大のモンスターを展示し、ファンらが集まった。
また、ゲームに登場する温泉と雰囲気が似た長野県の渋温泉は毎年、ゲームとタイアップしたイベントを開催している。今年も8月末までモンスターの口から天然温泉が流れる「ハンター露天風呂」などを設置し、ゲームの世界を再現して集客につなげているという。
シリーズを担当するカプコンの辻本良三プロデューサーは「人が集まって、協力プレーができる環境をいろんなところにつくりたい」と狙いを話す。USJや渋温泉でも、見知らぬ人同士が協力プレーできる場を設けた。モンハンの協力プレーは1人で遊ぶというゲームソフトの概念を覆し、人と人をつなぐ新たなコミュニケーションのツールにもなっている。
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「ドラゴンクエスト」や「ポケットモンスター」などに並ぶ人気ゲームシリーズとなった「モンスターハンター」が10周年を迎えた。2回にわたってヒットの秘密を分析する。