自民・土屋衆院議員:長崎市長の平和宣言を批判
毎日新聞 2014年08月11日 21時30分(最終更新 08月11日 21時52分)
田上富久長崎市長が9日の平和祈念式典の平和宣言で集団的自衛権の行使容認に懸念を示したことに対し、自民党の土屋正忠衆院議員(72)=東京18区選出=が「平和を維持するための政治的選択について語りたいなら市長を辞職して国政に出ることだ」と、同日付の自身のブログで批判していたことが分かった。
土屋氏は「核廃絶は人類の目標」としたうえで、北朝鮮の核開発などを挙げ「世界中で紛争や軍事衝突が続き、平和を維持する難しさを物語っている」と指摘。「集団的自衛権も現実政治の選択肢の一つだ」と強調。そのうえで「長崎市長は歴史的体験を踏まえた核廃絶について語るから権威がある。具体的政治課題に言及すれば権威が下がる」と批判した。
田上市長は平和宣言で、集団的自衛権に触れ「被爆者が体験を伝え続けた平和の原点が揺らいでいるのではないかという不安と懸念が生まれている」と訴えた。【宮島寛】