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離れた地域の被害、「レインバンド」原因 台風11号

朝日新聞デジタル 8月11日(月)19時1分配信

 台風11号では、栃木県で竜巻、三重県で大雨と、中心から500キロ以上離れた地域で大きな被害が出た。気象庁によると、「レインバンド」と呼ばれる帯状に発達した積乱雲が原因という。同庁は本格的な台風シーズンを前に「離れていても油断せず警戒してほしい」と呼びかけている。

 栃木県の竜巻は10日午前11時半ごろ発生し、栃木市や鹿沼市で477棟が被害を受けた。台風の中心は兵庫県付近にあったが、関東上空に午前8時ごろ、神奈川から群馬に至る南北150キロにわたってレインバンドが発生。高さ10キロほどに発達し、昼にかけて栃木県あたりまで移動した。

 三重県で大雨特別警報が出された9日午後5時ごろも、台風の中心は四国の南海上だったが、紀伊半島付近を南北200キロほどに延び、高さ約10キロになるレインバンドが覆っていた。

 気象庁によると、台風の東側には、反時計回りの渦に引き込まれるように南から湿った空気が大量に入り込む。この風が別の方向から吹く風や山などにぶつかって上昇気流が生じ、台風のへりに沿うように積乱雲が急発達する。勢力が強く大きい台風の場合は、中心から1千キロ近く離れた場所でも発生するという。

 同庁は「今回を教訓に、遠い台風でも早めの警戒をしてほしい」としている。(石川智也)

朝日新聞社

最終更新:8月11日(月)20時4分

朝日新聞デジタル

 

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