イラク首相、大統領の「憲法違反」で法的措置へ 首都に部隊展開

2014年08月11日 12:00 発信地:バグダッド/イラク

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×イラクの首都バグダッド(Baghdad)中心部の市場(2014年6月26日撮影、資料写真)。(c)AFP/AHMAD AL-RUBAYE

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【8月11日 AFP】イラクのヌーリ・マリキ(Nuri al-Maliki)首相(64)は11日未明、国営テレビ放送で演説し、フアード・マスーム(Fuad Masum)新大統領が憲法に違反したと批判、法的措置を取る意向を表明した。また首相はこれに合わせ、首都バグダッド(Baghdad)各地に大規模な治安部隊を展開させた。

 マリキ首相は、7月末に新大統領に選出されたクルド人有力政治家のマスーム大統領について、自身を次期首相候補に指名しないことなどによって2度にわたり憲法に違反したと非難した。

 4月末に行われた議会選挙では、マリキ首相が率いるイスラム教シーア派の「法治国家連合」が圧勝。だがイスラム教スンニ派の過激派武装組織が6月9日にイラク攻撃を開始しイラク北部の広域を掌握したことから、マリキ首相は高まる退陣圧力に直面している。

 さらに、首相候補を指名できる議会の最大会派に関する憲法解釈をめぐり各派閥が対立するなど、議会政治も混乱に陥っている。

 一方、治安当局筋がAFPに語ったところによると、首都各地にはテレビ演説の約1時間半前に当たる10日午後10時半ごろから、非常事態に相当するほどの大規模な治安部隊が展開された。憲法に関するマリキ首相の主張が妥当なものかは定かではないが、首都への対テロ特殊部隊を含む治安部隊の展開は、自身の権力を誇示する狙いがあるのは明らかだ。(c)AFP/Abdelhamid Zebari

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