北朝鮮 ミサイルなど発射関連の保安強化=事前把握困難に

【ソウル聯合ニュース】北朝鮮が今年に入り、弾道ミサイルやロケットなどの試験発射回数を大幅に増やしたほか、韓国と米国の軍当局が発射の兆候を事前に把握できないよう、情報セキュリティーを強化していることが13日、分かった。韓国軍消息筋が明らかにした。

 同筋によると、「以前は通信傍受で発射の兆候を把握できたが、今年に入っては試験発射前には通信をしていない。偵察機や衛星など、韓国と米国の監視装備が見ているのを知っているので、夜明けなどの時間帯に試験発射を行っている」という。

 北朝鮮が最近発射した弾道ミサイルや300ミリ大口径放射砲は移動式の発射車両に搭載し、どこでも発射できる。同筋は「密かに試験発射するため、車両を森や建物の中に隠し、発射する時だけ取り出して発射する。監視装備に見つかりやすい道路などでは発射していない」と語った。

 韓国軍当局は実戦的な訓練目標を達成するとともに、奇襲的な発射により朝鮮半島の緊張を高める狙いがあると分析している。

 韓国軍当局は中部地域に配備した弾道弾早期警報レーダー(探知距離500~700キロ)や海軍のイージス艦に搭載されたレーダーSPY-1(探知距離1000キロ)で北朝鮮のミサイルなどの発射をリアルタイムで把握している。

 北朝鮮は今年2月21日から今月9日まで計13回にかけ、300ミリ新型放射砲や「スカッド」「ノドン」など95発の中・短距離ミサイルを発射した。

 韓国軍関係者は「北朝鮮の今年の発射回数は昨年に比べて3~4倍増えた。朝鮮半島の軍事的な緊張が高まる否定的な側面が強いが、軍の立場では2012年末から実戦配備したレーダーなどの探知性能をテストできる」と述べた。

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