仕事現場のお悩み解決は、コンサル経験豊富な「IT四銃士」におまかせ! グループウェア、ドキュメント管理、電子承認システム、複合機、IT機器、スマートデバイス、システム構築のプロフェッショナル4人+隊長が、中小企業の問題を解決します。
この記事は、「IT導入相談室」のコンテンツ「静かにビジネスの現場に浸透しているBYOD」を一部抜粋・編集して掲載しています。
得意分野は情報系システムや文書管理、グループウェア。
情報セキュリティ分野に精通
BEMS(エネルギー管理システム)構築が最大の武器
基幹システムやインフラ環境に強み
行き詰まった時こそ最適解への扉、という信条を持つ中小企業診断士
「せっかくスマートフォンやタブレットを導入したのに、なかなか効果が見えてこない。もっと業務に直結する活用方法はないものか」――。中堅企業の経営者から、こんな質問が寄せられました。
IT四銃士の答えは、「まずは、現状の棚卸しをしましょう」というもの。業務の効率化を目指すなら、まずは現状を知ることが重要です。業務プロセスをきちんと把握し、発生している無理やムダ、遅延を洗い出さなければ業務効率化の実現は遠のくばかりです。
現状を見える化してボトルネックを解消するための環境を構築し、業務を遂行するのにふさわしいデバイスを選ぶのが自然な流れといえるでしょう。
端末選びをする際には、部門や業務ごとに次の5つのポイントをチェックするといいでしょう。それぞれの業務で求められる要素を合わせることで、どんな機能を持ったデバイスが必要になるかが分かります。
例えば、スマートデバイス導入の主な目的がメールとスケジュールの管理なら、導入機器はスマートフォンが最有力候補になります。使うのがWebブラウザのみなら画面サイズの大きなタブレット端末が選択肢の上位に来るでしょう。このように考えていけば、会社の業務を効率化するためにどのデバイスが有効なのかが見えてきます。
スマートデバイスの効果は、導入してすぐ現れるものではありません。じわじわと効いてくるイメージです。ここではサービスマンの業務を例に、スマートデバイスの導入効果を見てみましょう。
フィールドエンジニアは定期巡回を含め、顧客のオフィスを回り、定期点検やトラブル対応を行います。定期巡回は週間でスケジュールを組めますが、急なトラブル対応を依頼されたら予定を変更しなければなりません。こんなときに威力を発揮するのがスマートデバイスなのです。地図情報とGPSを組み合わせて巡回コースやスケジュールを組み替えれば、1日の行動を素早く最適化できます。
移動時間に情報収集や業務処理が行えるのもスマートデバイスの便利なところ。外出先で受けたオーダーをその場で会社のシステムに反映できれば、納品のスピードも上がります。このように、時間のムダを省くだけでなく、業務プロセスのスピードアップもスマートデバイスの得意分野です。
とはいえ、導入効果が見えにくい業務もあります。例えばメール機能だけを使っているような場合は、その効果がよく分からないかもしれません。しかし、仕事で使っているメールがスマートフォンに届くだけでも、顧客対応のスピードアップにつながります。数値化しづらいかもしれませんが、スマートデバイスの活用は、確実に業務効率をアップしてくれているのです。
スマートデバイス活用を促進する次のステップは情報の共有化です。例えば、会社に送信されたFAXを担当者のスマートデバイスに転送するのも情報共有化の一例。「FAXといえば紙」という思いこみから、FAXは帰社してから確認するか、社内のスタッフに電話で問い合わせるという対応をしていませんか。FAX画像をスマートデバイスにデータとして転送すれば、ムダな時間、作業をなくすことができるのです。
“会社に戻らなければできなかった処理”が、社外でできるようになることのメリットは計り知れません。移動の時間、移動にかかる費用、業務の遅滞など、さまざまな無理やムダをスマートデバイスが軽減してくれるのです。スマートデバイスとの相性がいいグループウェアを組み合わせて使えば、さらなる効率化も見込めます。
グループウェアはメール、スケジュール、各種の申請、文書管理、ワークフローなどの豊富な機能がウリですが、まずはメールとスケジュールの共有というシンプルなところから使い始めるのが四銃士のおすすめ。複雑な入力が求められる業務ではキーボードの有無が重要になりますが、情報の確認程度であれば、スマートフォンでも十分です。誰でも使えて便利さも実感できるので、スマートデバイス活用が社内にしっかり定着します。
はじめからあれもこれもと欲張らずにスタートし、慣れてきたら少しずつ適用範囲を拡大させていく。デバイスは適用範囲の広がりに合わせて選択する――。これが導入効果を最大化するための秘けつといえるでしょう。
スマートデバイスとクラウドサービスの活用は、業務効率化の大きな力になります。しっかりとした目的と目標を定めた上で導入することが投資対効果を高め、結果としてTCOの削減にもつながっていくのです。
イラスト:ばじぃ
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