5日の朝日新聞朝刊の、慰安婦に関する記事がねつ造であったという記事は、“遅きに失した”という気持ちになりましたが、読者に対して、国民に対して全く謝罪の言葉がありません。報道機関として解体的出直しをしなくてはならないのに、記事も開き直っているとしか見えません。朝日新聞はもう報道機関として終わったと言うべきです。
これは、私が元ジャーナリストであるという立場から申しますが、報道機関であるなら、まず、ねつ造、誤報について謝罪すべきです。
以下、朝日新聞の対応ですが、
・慰安婦の強制連行があったとする吉田清治氏に関する記事を取り消す
・女子挺身隊と慰安婦の混同・誤用を認める
というものですが、
謝罪は無く、「慰安婦問題の本質 直視を」という驚くべき開き直りの記事を書いています。
朝日新聞は、“研究が進んでいなかった”ことを言い訳にしていますが、これはジャーナリズムの世界では通用しません。これを用いていること自体が、朝日新聞が報道機関として終わったことを示しています。
研究が進んでいないものであったなら、徹底的に研究をし検証をして伝える。それが報道機関です。
以下、朝日新聞の記事の引用です。
「慰安婦問題に光が当たり始めた90年代初め、研究は進んでいませんでした。私たちは元慰安婦の証言や少ない資料をもとに記事を書き続けました。そうして報じた記事の一部に、事実関係の誤りがあったことがわかりました。問題の全体像がわからない段階で起きた誤りですが、裏付け取材が不十分だった点は反省します。似たような誤りは当時、国内の他のメディアや韓国メディアの記事にもありました。こうした一部の不正確な報道が、慰安婦問題の理解を混乱させている、との指摘もあります。しかし、そのことを理由とした「慰安婦問題は捏造」という主張や「元慰安婦に謝る理由はない」といった議論には決して同意できません。戦時中、日本軍兵士らの性の相手を強いられた女性がいた事実を消すことはできません。慰安婦として自由を奪われ、女性としての尊厳を踏みにじられたことが問題の本質なのです。」
→朝日新聞の慰安婦に対する記事は、もう正当性を失っています。議論をすり替えたり、開き直るよりもまず謝罪すべきです。
さらに、挺身隊との混同についても
以下引用ですが、
「慰安婦問題がクローズアップされた91年当時、朝日新聞は朝鮮半島出身の慰安婦について「第2次大戦の直前から『女子挺身隊』などの名で前線に動員され、慰安所で日本軍人相手に売春させられた」(91年12月10日朝刊)、「太平洋戦争に入ると、主として朝鮮人女性を挺身隊の名で強制連行した。その人数は8万とも20万ともいわれる」(92年1月11日朝刊)と書くなど両者を混同した。原因は研究の乏しさにあった。当時、慰安婦を研究する専門家はほとんどなく、歴史の掘り起こしが十分でなかった。」
→もう報道機関としての体をなしていません。報道機関として未熟というか、研究不足という言い訳は絶対にありえません。
朝日新聞はもう報道機関としての役割を放棄したと言えます。ジャーナリズムがこれ以上冒涜されるのは全く許せません。
今回の報道については、以下の記事が良くまとまっています。
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20140805/dms1408051534014-n1.htm
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- 2014年08月06日 01:09
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