セコム本社で会談したペ・ヨンジュンさん、飯田亮最高顧問、高塚光さん（左から）。顔写真はセコムの原口兼正社長

　長嶋茂雄巨人軍終身名誉監督（６９）が平成２年からＣＭキャラクターをつとめている大手警備会社「セコム」の新ＣＭに、日本でも人気の韓国俳優、ペ・ヨンジュンさん（３３）が起用されることが８日、明らかになった。仕掛け人は、かつて「超能力サラリーマン」として一世を風靡（ふうび）し、現在はコンサルタント会社を経営する高塚光さん（５５）。その神秘の“手かざしヒーリング”が、今回の「連係プレー」のきっかけとなったという。

　関係者によると、ヨン様“主演”のセコム新ＣＭは今月末から放送される。収録は今年初め、韓国で極秘に行われた。自宅を模したセット内でヨン様が優しくほほえみ、「私もセコムにしました」と日本語で語りかける−という内容。ヨン様ファンのオバサマたちは一発でノックアウトされそうだ。

　ヨン様とセコムの意外な結び付き。その仲介役となった高塚さんによると、きっかけは昨年２月、高塚さんの携帯にかかってきた１本の電話だった。

　「知人から『ヨン様の通訳が日本で脳出血を起こした。韓国でリハビリする予定だが、その前にヒーリングしてもらえないか』という内容でした。そこで、３回ほどヒーリングしたところ、言語障害や手足のマヒがすっかり軽くなった。そのことがヨン様にも伝わったようです」（高塚さん）

　ヨン様が仕事仲間を家族同然に大切にしているのは有名な話。この一件をきっかけに、ヨン様らとの関係を築いた高塚さんは昨年末、関係者から「セコムのオーナーにヨン様を会わせられないか」との相談を受ける。

　「実は、ヨン様の自宅にはセコムが入っており、以前からセコムに親しみを感じていたようです。しかも、長嶋さんがセコムのＣＭキャラクターであり、現在は脳梗塞（こうそく）で闘病中であることも知っていた。ヨン様は人を介して、長嶋夫人に激励の手紙まで渡していたのです」（高塚さん）

　ヨン様としては、闘病中の長嶋さんに対する“助っ人”の気持ちもあったのだろう。

　そこで、高塚さんは昨年末、以前から親交のあったセコム創業者で現最高顧問の飯田亮氏と来日中のヨン様をセコム本社で引き合わせた。原口兼正社長らも同席した場で話はトントン拍子に進み、ヨン様のＣＭ出演契約がまとまったという。

　同社と長嶋さんの契約は続いており、今後は「ミスター」と「ヨン様」の強力な二枚看板が同社を支えることになる。

ZAKZAK 2006/02/08