済美高野球部いじめか、カメムシ食わされた
2004年センバツで優勝するなど高校野球の強豪として知られる済美高(愛媛県松山市)の野球部で、複数の1年生部員が2年生部員からカメムシを食べさせられたり、灯油を飲まされそうになったりしたと訴えていることが9日、同校への取材で分かった。同校はいじめの可能性もあるとみて調査を始めており、愛媛県高校野球連盟に報告。この日開会式が延期された全国選手権大会には出場できなかったが、今後の活動に影響を及ぼす可能性がある。
同校によると、上級生の行動は、今月初めに外部から情報が寄せられ発覚した。7日に野球部に確認したところ、部員の保護者が上甲正典監督(67)に相談していたことが判明。翌8日の部員への聞き取りで、1年生が被害を訴えた。
被害内容は、カメムシを強制的に食べさせられたり、灯油を飲まされそうになったというものだった。灯油は、飲んだ場合の推定致死量は90~120ミリリットル。誤って気管に入れば数ミリリットルで死に至る危険もあった。
学校側は「現在、調査中ですのでノーコメントでお願いします。高野連に正式に報告した後に、きっちりと報告させていただきたい」とコメント。8日深夜に県高野連から一報を受けた日本高野連幹部は「学校側に関与した部員数などの徹底調査を命じた。事実関係が分かれば、速やかに報告書を上げてもらう」と話した。
対外試合禁止などの処分は、日本高野連の上部団体である日本学生野球協会が決め、部員の部内いじめの場合は最長で6か月禁止の例もある。重い処分を受けた場合、秋季愛媛県大会(9月20日開幕予定)への出場、来春のセンバツ出場も厳しくなりそうだ。
同校は、甲子園大会に春夏通算6回出場している野球名門校。厳しい指導で知られ、2010年のドラフト1位で広島に入団した福井優也投手(26)や日本ハム・鵜久森淳志外野手(27)らプロ野球選手を輩出。今夏の愛媛県大会は3回戦(対東温)で敗れたが、主将でエースを務めた安楽智大投手(3年)が今秋のドラフトで1位候補に挙がっている。
◆カメムシ 日本では約600種が確認されている昆虫。触れたりすると腹面にある臭腺から悪臭を放つ。果樹や野菜、コメの栽培に被害をもたらす種が多く埼玉県では今年、平年の4~5倍も大量発生したことから、7月に病害虫発生予察注意報が発令された。ラオスやアフリカ南部など、食用とする国や地域もある。メキシコではタコスに挟んで食べられている。