フランス北部ランス(Lens)の病院で撮影された、母親の指先に触れる新生児の手(2013年9月17日撮影、資料写真)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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フランス北部ランス(Lens)の病院で撮影された、母親の指先に触れる新生児の手(2013年9月17日撮影、資料写真)。(c)AFP=時事/AFPBB News
【AFP=時事】イタリア・ローマ(Rome)の裁判所は8日、体外受精した他人のカップルの胚を病院の手違いで埋め込まれた女性が出産した双子の法的な両親を決める審理を行った。

 妊娠3か月の時、胎児に病気がないか調べる遺伝子検査で、妊娠した女性もその夫も双子の生物学的な親ではないことが明らかになり、胚の取り違えが発覚した。女性は今月3日、双子を出産した。

 出産した女性の弁護士によると、女性は子供たちを手放すことを拒否しており、さらに病院を訴える意向も持っているという。

 伊紙レプブリカ(La Repubblica)は、双方の姓はとてもよく似ており、7文字のうち5文字が同じだったと伝えた。

 判事は8日、1時間にわたって行われた審理で、生物学上の両親に親権を主張する権利があるか検討するにはさらに時間が必要だと述べた。

 双子誕生の知らせを聞いた生物学的な両親は「生まれた子供を抱くことはできていないが、無事に生まれてうれしい」と述べた。

 一方、出産した女性側のカップルは、「あちらの苦しみも分かりますし、私たちもつらいんです。私たち全員でお会いしましょうと提案したのですが、あちら側は一度も私たちのところに来ていません」と伊紙ラ・スタンパ(La Stampa)に語った。
【翻訳編集】AFPBB News