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いじめられっ子に捧ぐ俺の青春。(上) 作者:神部大

第二章 不良道

初ケンカ?

 
 ボクシングを始めた俺はなかなかにハードな学生生活を送ることになった。



 全国大会へ行く実力を持つテニス部の部活は朝も早く、7時から朝練が開始だ。


 朝からランニングに筋トレ、玉拾いとチャイムの鳴る9時まで練習した後は当然授業。


 不良行動に目を瞑って貰うには、授業もかかせない。


 続いて昼休み、ここは気まぐれだが部員に誘われれば練習も行かねばなるまいて。



 人気者こそ、カッコイイ不良の代名詞だからな。



 そしてそして、メインディッシュは放課後の部活、大体夜の8時までシゴかれる。





 更に極め付けに… 家からチャリで30分かけ、ジムに行ったと思ったら、一山走らされ…
 ボコボコにされ家に帰れば、夜の11時と…



 冷凍の中華丼を温めて出してくれる母が女神に見えたものだ。



 とんでもない筋トレメニューではあったが、俺はどうやらMの気があるようで…


 いやいや違う、カッコイイ不良になるためにと俺は必死で自分を追い込んだんだ。





−−−-


 ハードな日々にも慣れて、学年で俺はそこそこの位置を確立していた。



 ある日、俺は隣のクラスのデブ (焼き肉屋の跡取り息子)とふざけあっていた。



 やはり太っているので例によってプニプニやりまくっていたのたが、ついにそいつは「止めろよ、バカ」とふざけ半分で怒り出したのだ。




 まぁ、普通はそうだよな。

 むしろふざけて怒る辺りに優しさを感じる程だ。


 だが… この頃の俺は調子に乗っていた。



 この俺に向かって「バカ」と言ったそいつに俺の最速パンチが飛んだ。



 そいつはそのまま床に倒れ、血を流していた。

 その後…大変だったのは言うまでもない。



 右目は青く腫れ上がり、原形が分からない。


 相手の両親に単身で謝罪を入れ、なんとか許しを得たが、奴との関係には若干の亀裂が入った。




 ただ、得る物も大きい。

俺の名はついに先輩方に届くまでになったのだ。

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