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サユリ

サユリ

作者:星野すみれ
強制女装小説です。
週に一度位のペースで更新します(執筆自体は完了しています)
”サユリ”はネット交流サイトの自己紹介に趣味はピアノでロリータ服が大好きな女子大生だと書いていた。
自己紹介に「そういう事」を書いているのに顔出ししていない「女の子」は、私の獲物の候補となる。
私は”サユリ”の身辺調査を独自の方法で行い、「いける」と踏んだのでアプローチを掛けた。
「つき合ってた人に振られちゃって傷心気味なの。サユリちゃんと直接逢ってお話できたら心の傷も癒えるんだけどな」

最初は私の「お願い」に躊躇していた”サユリ”だが、何回かのやりとりの末、ロリータ服を着て、あたしとショッピングをしたいと言わせる事に成功した。
ポイントなのは、あくまでもあたしからではなく、相手が「望んで」あたしと逢いたいと言わせる事。

”サユリ”との待ち合わせ場所は人が多い喫茶店を選んだ。
見つけやすいようにお店の真ん中あたりにいてね、というあたしの注文通り”サユリ”は、店の
ほぼ中央に座っていた。よしよし、いい子だ。

あたしは”サユリ”からあたしの姿が確認出来ないパーティションの影に潜んでメールをした。
「サユリちゃん。みちるだけど、喫茶店ついたよ。どこにいるの」
程なくして”サユリ”からメールが来る
「みちるちゃん。あたしも喫茶店にいます。どこにいますか?」
周囲を見渡す”サユリ”。面白いからもう少しいたぶってやろう。
「さっきから探してるんだけど、男の人しかいないみたいなのよ。悪いんだけど、手を上げてくれない?」

”サユリ”が顔を真っ赤にしながらおずおずと、手を上げる。
周囲の客が、何事かと注目をする。ウェイターも呼ばれたのだ、と思って近づいていく。
「ご注文ですか?」というウェイターに「いっ・・・いえ」と言いながら、手を下げられないでいる様子を十分に堪能したあと、あたしはゆっくりと”サユリ”に近づいた。
「あの、もしかして、サユリちゃんですか?」
おずおずとした口調で”サユリ”に尋ねる。
「は・・・はいっ」
「座っても良い?」
あたしは椅子に座ってウェイターを呼んだ。
ウェイターが来るまでの間、あたしは”サユリ”を観察する。

身長160センチ、体重50キロ、小柄で痩せ型。自分の頭の中にある精一杯のオシャレをしているのだろうけれどファッションセンスのかけらも感じられないダサい服、ショートカットと形容するのもおこがましい短い髪。小動物のような怯えた表情。
目の前にいる”サユリ”は、誰がどう見ても私の「獲物」にぴったりな、そんな男性だった。

「サユリちゃん、男の子みたいな格好してるからわかんなかったよー。あんなにロリな格好でショッピングしたいって言ってたのにー。あ、コーヒーお願いします」
あたしの目の前にいる”サユリ”は「男の子みたい」どころか「男そのもの」でしかなかったが、周囲の注目を集めたかったからわざと大きい声でそう言った。
”サユリ”は、ますます顔を真っ赤にして俯いた。
「ごっ・・・ごめんなさいっ」
「サユリちゃん、どうしたの?なんで謝るの?」
あたしは、すっとぼけて聞いた。
ホントはあんたの事、全部知ってるんだけどね。

「ごめんなさいっ。私本当は女の子じゃないんですっ」
見ればわかるじゃん。まあ、逢う前から知っていたのだけれどね。
「サユリちゃんって女の子じゃなかったの?」
あたしは、大げさに驚いてみせた。
何人かの客が、怪訝そうにこちらを見る。
「ごめんなさいっ・・・」
”サユリ”はそう言って、頭を下げるばかり。
「えー。じゃあ女子大生でピアノが趣味っていうのも嘘なのぉ?」
周囲の客から、失笑が漏れた。

女の子のフリをしてネット交流サイトに登録をしているなんて、最低な奴のやる事だ。
そんな最低野郎の中から、私は”サユリ”を「獲物」として選んだ。
そして目の前にいる”サユリ”はあたしの思い描いた通りの人物だ。
これからたっぷり、屈辱的な目に遭わせてあげる。
ゆっくりと、そしてじっくりと。

「ごめんなさい! 一度で良いからみちるさんに会ってみたかったんですっ!」
”サユリ”は泣きそうになりながら、あたしに謝った。
謝ったところで許してなんかやらないんだけどね。
「もう二度とあたしの前に近づかないでって言いたいとこだけどさ。あたしだって”サユリ”に逢うのを楽しみにしてたのよね」
「ごめんなさい・・・」
「謝って済む事だと思う?あたしだって時間掛けてここまで来てるんだよ?あたしのガッカリした気持ちをどうしてくれるのよ?」

「どっ・・・どうすればいいですか?」
「そうねえ・・・どうしようかしら。サユリはどうしたら良いと思う?」
あたしは、そいつの本名も知っていたけれど、敢えてサユリと呼んだ。
そうすることによって、より深い屈辱を与えるのが、あたしの楽しみだからだ。
「逢う前にお約束していたように、みちるさんのお買い物にお付き合いする、というのではダメですか」
「やあよ、そんなの。誰が好き好んで男と買い物なんか行くもんですか。あたしはロリータな格好が大好きなサユリっていう女の子と買い物に行くのを楽しみにしてたの」
「でっ・・・でも、僕は男性ですし・・・」

あたしは暫く考えるフリをしてから、こう言った。
「サユリとだったらショッピングするんだけどなあ」
「えっ・・・どういう事ですか」
「ニブいわね。あたしはロリータな格好が大好きなサユリと買い物をするのを楽しみにしてたの。あなたがサユリだって言うならロリータ衣装を着て、あたしと買い物をするべきだと思わない?」
「そ・・・それはっ」
お。拒否するんだ?良い度胸じゃない。
仕方ない。少し早いけれどカードを切るか。
「ふーん。拒否するんだったら東京都Z区在住でX大学三期生、工藤総一クンはネット掲示板で女の子のフリをしてあたしに近づいてきた嘘つき人間でーす、ってあなたのお友達やご家族に言っちゃおうかな」
サユリこと、工藤総一の顔からみるみる血の気が引いていく
「ど・・・どうしてそれを・・・」
「あたしの調査能力を侮らないで欲しいわね。あたしはネットで交流を持った「女の子」の素性をしっかり調べるようにしているの。調べ方は内緒だけれど、住所や学校、携帯電話から家族関係まで、おおよそプライバシーと言われているものはひと通り調べてから逢うようにしているのよ」
顔面蒼白な”サユリ”は、涙目になった。
その表情は、あたしの好物の一つだけれど、お楽しみはこれからなのよ。

あたしは「どうするか、考えておいてね」と言って席を立ち、お手洗いに行くフリをした。
その気になれば逃げ出せるだけの時間を敢えて与える事で、この後が決まる。
逃げ出したなら、それ以上追うつもりはない。
逃げる事が出来ないと思い込む人間こそ、あたしの「獲物」・・・

5分程たってから、店内に戻る。
”サユリ”は、相変わらず青ざめた表情で座っている。
そうよ。それでこそ、あたしの「獲物」にふさわしいわ。
笑いがこみ上げてきそうになるのを必死に堪えながら、あたしは聞いた。
「どうするか決めた?」
大切なのは「自分で決めた」と思い込ませること。
勿論、どちらの選択肢を選んでも逃げる事なんか出来ないのだけれど。

”サユリ”は、蚊の鳴くような声で返事した。
「・・・ます」
「え?何?聞こえな~い」いや、マジで聞こえなかったんだけどね。
「ロリータな格好をして、みちるさんと買い物したいです・・・」
「え?どんな格好がしたいって? もっと大きな声で言ってよ」
「ロ・・・ロリータな格好ですっ!」
「えー。工藤クンって、ロリータな格好がしたい人なんだー。マジでー」
あたしは、店内にいる何人かの客やウェイターに聞こえるように言ってやった。
「最近は、そういう趣味の人も増えたからねー。いいよー、ロリ服買うのつきあってあげるー」
そう言いながら、あたしは席をたった。
勿論、支払いは”サユリ”に任せた。

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